古くなったスタッドレスタイヤを「夏用タイヤ」として使うのはNG! タイヤを長持ちさせる方法も解説

古くなってもまだ溝が残っているスタッドレスタイヤを「夏タイヤとして使えば節約になるのでは?」 と思っている人もいるのではないでしょうか。しかし、スタッドレスタイヤを冬以外に使用することはおすすめできません。
 
本記事では、スタッドレスタイヤを冬以外に使用しない方がよい理由や、スタッドレスタイヤを長持ちさせる方法などについて解説します。

古くなったスタッドレスタイヤをそのまま履くとどうなる?

スタッドレスタイヤは、タイヤの溝が50%摩耗すると氷雪路では安全に使用できなくなります。しかし逆にいえば、タイヤの溝は「まだ50%も残っている」ため、捨てるのはもったいない気もします。そのまま夏用タイヤとして使えば、タイヤの節約になるのではないかと考える人もいるのではないでしょうか。

 

しかし、スタッドレスタイヤを夏用タイヤとして使用することは避けてください。スタッドレスタイヤと夏用タイヤとでは、ブレーキをかけてから止まるまでの距離(制動距離)が異なるからです。特にスタッドレスタイヤは、タイヤと路面の間に水膜が発生してハンドル・ブレーキ操作に影響が生じる「ハイドロプレーニング現象」が起こりやすい特徴があります。

 

一般社団法人日本自動車連盟(JAF)の実験でも、スタッドレスタイヤと夏用タイヤでは制動距離に違いが出ています。夏用タイヤとスタッドレスタイヤ(どちらも50%摩耗)について、時速60キロメートルでブレーキテストを行ったところ、乾燥路面の制動距離はスタッドレスタイヤが2.5メートル長く、湿潤路面では3.6メートル長いという結果でした。速度が増せばさらに制動距離の差は広がります。

 

このように、スタッドレスタイヤは乾燥路面や湿潤路面で夏用タイヤのような性能を発揮できないため、夏用タイヤとして使用することはおすすめできません。

 

スタッドレスタイヤの寿命は3~5年

スタッドレスタイヤは、溝が50%摩耗した場合だけでなく、3~5年で冬用タイヤとしては使えなくなるといわれています。これは本当なのでしょうか?

 

タイヤメーカーによっては「4年後も氷上性能が落ちにくい」としている場合もあります。また、一般的にタイヤメーカーは、スタッドレスタイヤに限らず購入から5年経過したタイヤは点検を受けることを推奨しています。明確に交換をすすめているのは10年経過したタイヤです。

 

このように、スタッドレスタイヤの寿命がはっきりと示されていない理由は、タイヤの寿命は使用状況などによって大きく異なることが考えられます。つまり、3~5年というのはあくまで目安で、実際は状況に応じてタイヤの点検を受けた方がよいでしょう。使い方や保管が悪ければ、寿命はさらに短くなる可能性もあります。

 

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