2023年度の年金額はなぜ上がる? そしてなぜ2種類?

2023年度の年金額は、2022年度の年金額より上がります。しかも、2022年度以前と違い、2023年度は異なる2種類の年金額があります。
 
本記事では、2023年度の年金額や年金額改定のルールについて取り上げます。

67歳以下と68歳以上で異なる年金額

2023年度に上がる年金額について、まず、毎年度67歳以下である人は「新規裁定者」、68歳以上になる人は「既裁定者」とされ、2023年度は2022年度までと違い、新規裁定者と既裁定者それぞれで年金額が異なります。

 

「裁定者」という言葉が出ていますが、実際に年金の請求をして裁定を受けているかどうかではなく、年齢でもって区切っていることになります。

 

つまり、これから年金の手続きをする人(請求し裁定を受ける人)でも2023年度に68歳以上になる人は、新規裁定者の額ではなく既裁定者の額となります。

 

基準は物価か、賃金かで異なる

なぜ、2023年度の新規裁定者と既裁定者の額が異なるかについては、年金額改定のルールによるためです。

 

毎年の年金額は経済の統計数値に基づいて改定されることになり、本来、新規裁定者は「名目手取り賃金変動率」を基準に改定され、既裁定者は「物価変動率」を基準に改定されることになっています。ただし、物価変動率が名目手取り賃金変動率を上回る場合は新規裁定者も既裁定者も名目手取り賃金変動率を基準に改定されます(図表1の(4)(5)(6))。

 

【図表1】

 

2022年度までは物価が賃金より高かったため、当該年度で67歳以下(新規裁定者)も68歳以上(既裁定者)も同じ基準で改定されていました。

 

しかし、2023年度の改定において、名目手取り賃金変動率は+2.8%、物価変動率は+2.5%(いずれもプラス)となって、賃金が物価を上回ったため、新規裁定者と既裁定者で基準が異なります(図表1(1))。新規裁定者、既裁定者で異なる基準で改定がされることになり、そのため年金額は2種類です。

 

関連記事:

ピックアップ

2500万円までは贈与税はかからない? 相続時精算課税制度はどんな制度?
自営業やフリーランスが年金を増やす方法の一つ ~国民年金基金について~
仕事を掛け持ちしている場合、社会保険の加入はどうなるの?
【PC・CS】レトロゲーはコスパ最高! マニアがおすすめする「安全・安心」な楽しみ方