「金融リテラシー」という言葉を耳にしたり、学校教育で金融教育がスタートしたというニュースを見たりして、気になっている人は多いのではないでしょうか。金融リテラシーとは簡単にいうと、お金や金融商品とのつきあい方に関する知識のことです。
本記事では、金融リテラシーを身に付けるメリットや、大人が身に付けたい金融リテラシーの具体的な内容を解説するとともに、参考になるテキストを紹介します。
「金融リテラシー」って何?
「金融リテラシー」とは、生活に関わる金融や経済分野の知識や判断力のことです。
生活基盤を固めて自立した生活を送るには、お金をきちんと管理し、適切に使う必要があります。自分の収入やライフプランニングに応じて貯蓄や運用をするのに、金融リテラシーは欠かせません。また、悪徳商法や投資詐欺の被害を避けるのにも、金融リテラシーが役立ちます。
日本政府は、金融リテラシーをこれからの社会人に欠かせない知識と位置付け、以下の4つの分野に分けて、学校などでの教育を推し進めています。
●家計管理
●生活設計
●金融・経済の基礎知識と、金融商品を選ぶスキル
●外部の知見の適切な活用
【年代別】大人が身に付けておきたい金融リテラシーの具体的な内容
内閣府大臣官房政府広報室の「政府広報オンライン」では、大人が身に付けておきたい金融リテラシーを図表1のように取りまとめています。
【図表1】
年代 | 身に付けるべき金融リテラシーの内容 |
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若年社会人 | 生活面・経済面の自立
《具体例》 ・貯蓄行動の定着 ・手取り額と支出の把握 ・公的年金・保険の内容の理解 ・必要に応じた貯蓄や民間の保険・年金への加入の検討 ・キャリアプランニングと必要な自己啓発の実施 ・さまざまな金融商品の性質の理解と運用 ・金融商品の利用に際して外部の知見を活用する必要性の理解 |
一般社会人 | 社会人として自立し本格的に責任を負う
《具体例》 ・ライフイベント(住宅購入・子の進学など)に関する知識・ノウハウの習得と資金管理 ・不測・緊急の事態を想定した貯蓄、保険加入などの適切な実施 ・収支の改善と黒字の確保 ・将来に向けた資産形成 ・必要に応じた負債(ローン)の計画的・有効な利用 |
高齢者 | 定年退職・年金生活
《具体例》 ・老後の収入(年金受給額)などの範囲内で支出を抑えるライフスタイルへの切り替え ・判断力や理解力の衰えに備えた資産管理・運用の準備 |
内閣府大臣官房政府広報室 政府広報オンライン 知らないと損をする? 最低限身に付けておきたい「金融リテラシー(知識・判断力)」より筆者作成
ライフステージの変化に合わせて、必要な金融リテラシーを身に付けることが大切です。
配信: ファイナンシャルフィールド