世界各地のミイラ43体が集結!上野の国立科学博物館で『特別展 ミイラ~「永遠の命」を求めて~』を開催

世界各地のミイラ43体が集結!上野の国立科学博物館で『特別展 ミイラ~「永遠の命」を求めて~』を開催

2019年11月2日(土)から2020年2月24日(月・休)まで、上野の国立科学博物館では世界各地のミイラ43体を展示する「特別展 ミイラ~「永遠の命」を求めて~」を開催。背景にある死生観や文化の違いとともに、最新の科学技術で分かった情報なども紹介する。

世界最古のミイラもいたアメリカ。インカ文明のものも展示





チャチャポヤのミイラ包み6体 ミイラ、布 ペルー 先コロンブス期、チャチャポヤ=インカ文化 ペルー文化省・レイメバンバ博物館所蔵 (C)義井豊

第1章となる「南北アメリカのミイラ」では、世界最古のものや古代アンデス文明・インカ帝国のミイラを展示。

アメリカ・ネバダ州の洞窟から発見された現存する世界最古のミイラ(自然にできたもの)は、約1万年前のものと推定されている。また、チリ北部海岸の砂漠地帯に住んでいた部族が人工的なミイラ作りを始めたのは約7000年前というから、当時はかなりのミイラ先進国だったと言えそう。

ペルー北部の高地・チャチャポヤス地方では昔から先祖の遺骨を布で包んで崖の岩棚に安置する風習があったけれど、ミイラが社会的に大きな意味を持っていたインカ帝国の支配後にミイラの作り方が変化。写真のミイラ包みの模様は、その人の特長や出身地などが描かれていると推測される。

古代アンデス文明では文字が残っていないので、思想的・宗教的な背景はわかっていないものの、「遺体を保存し、生きている時と同じように敬う」という先祖崇拝のひとつだったと考えられている。先祖を敬うという世界共通の文化も、形はいろいろ。



自然乾燥から棺の装飾まで古代エジプトのミイラ作りの歴史





左/中王国時代のミイラマスク 彩色された石膏 エジプト 中王国時代、第11王朝末~第12王朝初頭(紀元前2010年頃-前1975年頃) レーマー・ペリツェウス博物館所蔵 ROEMER- UND PELIZAEUS-MUSEUM HILDESHEIM 右/ネコのミイラ 動物のミイラ、リネン エジプト グレコ・ローマン時代(紀元前2世紀か前1世紀頃) レーマー・ペリツェウス博物館所蔵 ROEMER- UND PELIZAEUS-MUSEUM HILDESHEIM

第2章はミイラ文化が有名な「古代エジプトのミイラ」。古代エジプトでは統一される前から遺体を布に包んで砂漠に埋葬する習慣があり、急速に乾燥するため、条件によってはミイラになることも多かったそう。

その後、ピラミッドや太陽神殿が作られた古王国時代にはミイラづくりの技術が進み、新王国時代になるとかなり保存状態のよいミイラも数多く発見されている。

さらに、古代エジプトがギリシャ人やローマ人の支配を受けたグレコ・ローマン時代には、ミイラ自体の仕上がりよりも表面の装飾のほうに力が注がれるように。私たちがイメージする豪華な王族の棺は、この時代からのもの。

棺には死者を死後の世界へ送る呪文などが書かれ、ヒエログリフという文字で書かれた『死者の書』によれば、来世で幸福に生きるためにはミイラになることが不可欠だったらしい。

家族と一緒に埋葬するためや神々への捧げ物として、イヌ、ネコ、羊など動物のミイラもつくられた。古代エジプトの人々にとって、ミイラはどれほど身近な存在だったのだろう。



関連記事:

ピックアップ

銀行のサービスが一部有料化!今後、銀行はどう利用していったらいい?
約70万灯の輝く“SNOW&BLUE”がけやき坂に冬の訪れを告げる。六本木ヒルズの【イルミネーション2021】
横浜エリア最大級の光の演出。横浜ランドマークタワー含むエリア周辺の【イルミネーション2021】
農家さん直伝! 野菜の本当においしい食べ方~岡山・マッシュルーム~【連載エッセイ】