ダイエット、冷えや便秘が痔の原因に
排便時に血が出たり、肛門に痛みを感じたことはありませんか?
お尻まわりの悩みは、恥ずかしくてなかなか病院にも行けないもの。
痔というと、男性がなる病気のイメージですが、実は女性の3人に1人が痔になった経験があるといったデータもあるほど、身近な病気です。
痔には3種類あります。「いぼ痔」は、静脈がうっ血していぼ状になったもの。できる位置によって、内痔核、外痔核と名前が変わります。
痔の患者の半数がこの「いぼ痔」です。
「きれ痔」は20~40代の女性に多いタイプ。便秘や下痢で肛門の皮膚が切れ、排便時に痛みを感じます。
そして「あな痔(痔ろう)」は男性に多く、疲れて抵抗力が弱った時に、肛門のくぼみから大腸菌が入り込み、感染するもの。
お尻の内部に穴のような腫瘍ができます。鈍い痛みと熱をともなう場合も。
そして女性の場合、妊娠すると肛門に圧がかかるため、もともと痔だった人は悪化する可能性もあります。
軽度のものなら、肛門科を受診すれば、薬物治療と生活習慣の見直しで、改善ができます。
「痔かな?」と感じたら早めに病院を受診することで悪化を防げます。
<痔になりやすい7つの習慣>
1)体を冷やす
体が冷えると、肛門まわりが緊張して血流が悪くなり、痔になりやすくなります。また、冷えは腸の動きを鈍らせ便秘にも。
お腹や腰は冷やさないよう、腹巻きをしたり、ふだんから冷たい飲み物は控えて、常温や温かいものを飲むなど、体を冷やさないよう注意を。
体が冷えたと感じた日は、湯船に浸かり体を温めましょう。
2)便秘がち
女性に多い便秘。便が腸の中で停滞しているうち、硬くなって、排便時に肛門に負担がかかります。
硬い便は、出る時に肛門を傷つけ、切れ痔の原因に。
便秘解消のために、海藻などに多い水溶性食物繊維と、野菜に多い不溶性食物繊維をバランスよく取り、毎日快便を目指しましょう。
また月経前は、ホルモンの働きにより腸の運動が鈍くなるので便秘になりがち。特に注意が必要です。
3)トイレでいきむ
腹筋が弱い女性は、排便痔にいきむ傾向があります。肛門に圧をかけて排便するクセがつくと、肛門に毎回負担がかかり痔になりやすく。
いきむのではなく、自然につるっとでるように、腸のマッサージをしたりするなどの工夫を。
4)運動不足
運動不足は、体の冷えを招き、痔につながります。
また、腹筋が弱いと排便時にいきんで排出するので、肛門に負担が。適度な運動で腹筋を鍛えましょう。
5)朝食を抜く
朝、食事を摂らないと、腸のぜんどう運動のスイッチが入らず、便秘になりやすい傾向が。
便秘は痔になりやすい原因のひとつ。食欲がない場合でも、果物やヨーグルトを少量とるなどして、消化器官のスイッチをオンに。
毎日の習慣にすることで、朝スッキリ排出できる体質に近づきます。
6)ダイエットしている
食事制限をするダイエットをしていると、便のかさが減り便秘に。
また、食事で栄養が取れていないと、体の熱を作るエネルギーも減り、冷えに。無理なダイエットは、痔をまねく元凶です。
7)辛いもの、アルコールが好き
辛い料理や飲みすぎた次の日に、下痢になった経験はありませんか?
下痢になると、肛門付近の皮膚がふやけて切れやすくなります。辛いもの、アルコールはほどほどに。
執筆/監修:株式会社からだにいいこと
配信: いまトピママ