茨城県旧常北町(城里町)
日本中では目まぐるしく、日々いろんなイベントがひらかれている。「そんな日本には、どのような土地があるのだろう」と、写真家として活動している私(仁科勝介)は、“平成の大合併”時に残っていた、旧市町村をすべて巡る旅に出た。その数は2000を超える。
今回、地域や自治体、企業の取り組み、新商品などの情報を発信するニュースサイト「ストレートプレス」で、それらを紹介する機会をいただいたので、写真を添えて連載をスタートした。
「ストレートプレス」内に登場するローカルな市町村と、関係があるかもしれない。
今回は、茨城県旧常北町(城里町)を写真とともに紹介する。
Vol.230/茨城県旧常北町(城里町)
3つの町村が合併した城里町の中で、旧常北町いちばん大きな町だろうということは、旧七会村と旧桂村が村であるのに対して、旧常北町が町だという点からもわかった。町役場も旧常北町にあるようで、中心部を訪れてみた。ただ、最初に旧七会村に向かっていた道中、まだ旧常北町の上古内地区を走っていたときに見た茶畑が美しくて、先に思わず写真を撮ったりもした。そこでは茶畑と田んぼが同時に広がっており、普段から見かけるようで、あまり見かけない風景だなあと。茶畑は茶畑のみで一面に広がっていることが多いし、そう思い込んでいた節もあったので、田んぼと茶畑の風景が混ざる姿は印象的だった。
上古内にて。田んぼと、茶畑の風景が重なり合っていた
旧常北町と旧桂村の境界付近
市街地へ
城里町役場
いろんな掲示物
スダジイかな
町役場に、立派なスダジイがあった
穏やかな日常
城里町役場を訪れると、壁面にタイルによる立体的な絵が描かれていて、その中心がスダジイであった。そして、役場の裏側へ回ってみると、堂々たるスダジイが鎮座していた。背の高さが感じられないほど、横の広がりが大きく、垂れた葉の高さがほとんど同じなので、キリッとしたかっこよさもある。存在感のある木というものが大好きだ。何も見えないし、何もわからないのだが、自分には敵わない何かを持っている気がする。「スダジイ広場」として、周辺の空間が整っていたことも、なんだかとても気持ちが良かった。
市街地は昔ながらの建造物も多い。それでも小中学生が自転車に乗って通り抜けていく姿を見ると、今の時代であることが感じられて、この穏やかな日常が続いたらいいな、ということを静かに思うのであった。
(仁科勝介)
写真家プロフィール
仁科勝介(Katsusuke Nishina にしなかつすけ)/かつお
写真家として活動。1996年、岡山県倉敷市生まれ。広島大学在学中に、日本の全1741の市町村を巡る。
『ふるさとの手帖』(KADOKAWA)、『環遊日本摩托車日記(翻訳|邱香凝氏)』(日出出版)をはじめ、2022年には『どこで暮らしても』(自費出版)を刊行。
旧市町村一周の旅『ふるさとの手帖』:https://katsuo247.jp
仁科勝介公式Twitter:https://twitter.com/katsuo247
仁科勝介公式Instagram:https://www.instagram.com/katsuo247
配信: STRAIGHT PRESS
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