「オノマトペ」とは、「ニャーニャー」や「ガシャン」など物理的な音を表す擬音語と、「キラキラ」や「ワクワク」といった実際には音を伴わない状態や気持ちを表現する擬態語をまとめた総称。日本は世界でも特に種類が多い「オノマトペ大国」と呼ばれています。子育てをする大人は自然と活用している言葉ですが、幼稚なイメージがあり、子どもが大きくなるにつれて意識的に使わなくなる人も少なくないのではないでしょうか。
オノマトペで日々感じる子育ての課題をクリアできるかも?今回は、普段何気なく使っているオノマトペの実用性について、名古屋大学大学院准教授の秋田喜美先生に聞きました。
7月15日(月・祝)まで東京・ITOCHU SDGs STUDIOで開催中の“オノマトペの可能性を体感できる”イベント「オノマトペ処方展」も紹介します。
お話を聞いたのは…
秋田喜美( あきた・きみ )さん
2009年神戸大学大学院博士課程修了。博士(学術)。名古屋大学大学院准教授。専門は認知・心理言語学。
著書:『言語の本質-ことばはどう生まれ、進化したか』(中公新書)、『オノマトペの認知化学』(新曜社)ほか
オノマトペは人間にしか生み出せない
オノマトペは、その実用性の高さが今改めて注目を集めています。今はAIでも文章をつくり出せる時代ですが、新たなオノマトペはまだ人間にしか生み出せない人間特有のものといわれています。
例えば3歳の子どもがショベルカーの動きを「ばよっばよっばよっ」と表現したという実例がありますが、AIに「ショベルカーの動きをオノマトペで言ってください」と尋ねると、今のところ「ガラガラ、ドシャーン」など、既存の表現をただ組み合わせたものしか返ってこないそう。
配信: ぎゅってWeb
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