おもちゃで散らかる部屋を卒業

小さい子どもがいると「部屋がおもちゃだらけになってしまう…」と悩む人は多いでしょう。年齢を重ねると、さらに収拾がつきません。いったん部屋にあるおもちゃの量や収納方法を工夫して、きれいな部屋をめざしましょう。
まずはいらないおもちゃを整理
子どもが持っているおもちゃは、すべて必要とは限りません。年齢やそのときの好みに応じて「使うもの」と「使わないもの」に分かれます。たとえば、赤ちゃんのときに使っていたおもちゃを小学生が使うことはほとんどないでしょう。
ある程度おもちゃが増えてきたら、購入のたびに不要なものを捨てます。「おもちゃにもお家が必要だから、いらないものを捨ててからにしようね」と子どもにルールとして説明し、増えすぎないよう管理しましょう。
使わないおもちゃの選別は、子ども自身にさせます。始めは「このなかで好きなものはどれかな?」とママがリードしてあげるとスムーズです。定期的に行うことで、自分自身で取捨選択する力がはぐくまれていきます。
ただし、壊れて使えないおもちゃや付属品をなくしてしまったものなど「明らかに必要ないもの」は、すぐに捨ててしまっても構いません。
棚は子どもが片づけやすい高さに
おもちゃの収納が高い位置にあると、子どもは片づけられなくなってしまいます。子どもが簡単に片づけられるよう、背の高さに合わせて収納場所を変えましょう。
子どもは、おもちゃを取り出すときは「遊びたいから」と面倒でも高い位置から取り出します。しかし、遊んで満足してしまうと、片づけまで気が回りません。
子どもが片づけを面倒に感じないように「子どもが自分で使うおもちゃは低い位置に置く」と決めるとよいでしょう。
一方で、ママがいるときだけ使って欲しいアイテムは、取り出しにくい「高い棚」にしまうのがおすすめです。クレヨンやペンなどを勝手に使って壁に落書きをしてしまう場合は、子どもが取り出せない場所にしまいましょう。
ラベルを貼って定位置を決める
子どもにも、ラベリングの意味は伝わります。文字は読めない年齢であっても、写真であれば問題ありません。「ぬいぐるみの写真を貼った箱にはぬいぐるみだけを入れる」など、簡単な情報であれば理解してくれるでしょう。
おもちゃのカテゴリーがまったくわからない0歳児には難しいですが、おもちゃの種類がわかるようになってくれば簡単です。
ラベリングは細かく仕分けるのではなく、大まかに分類します。文字と写真をセットで書いておけば、様々なおもちゃの名前を覚える勉強にもなるでしょう。
ひとつの箱に放り込む方法は、次に遊ぶときに目当てのおもちゃが見つからなかったりいちいち複数のおもちゃを箱から出して探す手間が発生したりします。
片づけが嫌になってしまわないためにも「定位置に戻せばすぐに見つかる」ということ教えることが大切です。
リビングにプレイスペースを設置
子どもが遊ぶ場所がバラバラになると、家全体におもちゃが散らかってしまいます。「一定のエリアのみおもちゃを出してよい」と決めてしまえば、片づけの手間も減るでしょう。
おすすめは、普段家族がくつろぐリビングの一部に遊び場所を設置する方法です。マットなどを敷き「この部分でだけ遊ぶ」とルールを作りましょう。
小さい子どもは基本的に両親の見ている場所で遊びます。リビングなら移動の手間もなく、すぐにおもちゃを出せるでしょう。片づけるときも、リビング内に扉付きの棚などの「おもちゃ専用収納」を設置すれば時間が短縮できます。
おもちゃ収納アイデア

子どもは大人のように、細かい分類ができません。1個ずつ細かい場所におもちゃを片づけるのは、苦痛に感じる子もいるでしょう。箱に放り込むだけなど、簡単に片づけができるような工夫も必要です。
カラーボックスに引き出しを付ける
子どもの背の高さに合わせて、2〜3段程度のカラーボックスを用意してみましょう。それぞれに引き出しを付けると、ざっくりとした収納ができます。
箱の中身がきれいに整頓されていなくても、外からは見えません。「散らかったおもちゃは引き出しに放り込めば片づけ完了とする」と決めれば、子どもの負担も軽減します。
引き出しごとにラベリングするなど、だいたいのカテゴリー分けができれば使い勝手もよいでしょう。棚板を使うと、さらに便利です。二つのカラーボックスの上に1枚の棚板を置くと、まるで机のようになります。
インテリアを置いたり、ちょっとしたお絵かき用デスクとして使ったりと目的に合わせて使えるでしょう。
大きなバケツやバスケットにまとめる
見えてもよいものは、バケツやバスケットにしまうのもおすすめです。ほとんどカテゴリー分けができない子どもでも、1個のバケツにおもちゃを放り込むだけなら問題ありません。
ぬいぐるみなどはバスケットに詰め込むだけでも、子ども部屋らしいインテリアに変身します。次に取り出すとき、目当てのおもちゃが見つからず全部ひっくり返してしまうなどの問題がなければ、大きな収納箱などにざっくりと片づけてしまいましょう。
折りたためる「ランドリーバスケット」を「一時避難所」のように使うのもおすすめです。すぐに使うものだけ入れておくなど、好きなように活用できます。
積み木もまとめて入る「オムニウッティ」
細かいものから少し大きめのおもちゃまで片づけられる便利なバケツが「オムニウッティ」です。ポリプロピレン製で、厚切りポテトチップスのようなギザギザ模様が本体とフタに付いています。
バケツと同じように持ち手が付いており、持ち運びも便利です。フタ付きのため、バケツを重ねておいておく使い方もできます。
シンプルな白やグレーなど1色で塗られたニュートラルカラーや、フタと本体の色が異なるビビッドカラーなど、カラーバリエーションも豊富です。サイズは4種類あり、小さいものでは4l・大きなものでは20l分入ります。
細かいパーツが多いおもちゃの収納方法

大きいおもちゃは箱に放り込むだけでも問題はありませんが、細かいものを「とりあえず入れる収納」にすると見つけにくく収拾がつきません。細かい部品があるおもちゃやカード類などは、別の場所に片づけましょう。
無印良品の「ポリプロピレンケース」に
ポリプロピレンケースは、半透明で少しだけ中が見えるようになっています。細かいおもちゃを片づけるには、横幅が広いタイプの収納ケースがぴったりです。
「無印良品」の「ポリプロピレンケース」には、薄型・浅型・深型の3種類があります。片づけたいものに合わせて引き出しを作り、片づけるようにしましょう。
コレクションしてほとんど出さないカードなら、カードファイルに1枚ずついれてから保管しても問題ありません。毎回取り出して結果ぐちゃぐちゃになってしまうなら、まとめて薄型の引き出しにざっと片づける方が効率的です。
頻繁に移動するものは「収納キャリーボックス」
細かいおもちゃをまとめて持ち運ぶ場合、持ち手付きのボックスがぴったりです。真ん中部分に持ち手があり、左右のボックス部分におもちゃが収納できます。
仕切りが付いていますが、少し大きめのおもちゃをしまうときには外せるのも便利です。人形やミニカー、ブロックなど小さいおもちゃの収納に適しています。
サイズは奥行32cm×幅15cmで、高さは8cmとやや小さめです。持ち手部分を入れると、+5cmほどの高さがあります。
普段は棚に片づけておき、遊ぶときにボックスごとリビングに持っていくとおもちゃが散らばらずに済みます。遊び終わった後は、ボックスにおもちゃを戻すだけです。
ビーズやお人形のパーツはセリアの「SIKIRI」
女の子が使うおもちゃには、細かいものがたくさんあります。ビーズや子ども用のアクセサリー、お人形の服や靴など、箱に放り込むわけにはいかないものも多いはずです。
細かいおもちゃがすぐ行方不明になってしまうときは、小型のケースを活用してきちんと片づけましょう。
アクセサリーケースのようなセリアの「SIKIRI」シリーズがうってつけです。片づけたいおもちゃのサイズによって、仕切り方法が異なる6タイプから選べます。
細かいビーズや宝石などは細かい仕切りの収納ケース、大きめのシールやパーツなどは仕切りが広いものを使いましょう。透明で中に何が入っているかわかるため、遊ぶときに目的のケースをすぐ取り出せます。
LEGOは「ハガキケース」に色別で収納
100均で売っているハガキが100枚ほど入る「ハガキケース」には、ブロックが収納できます。1個のハガキケースに入るブロックは7個程度ですが、色別に分ければ便利な小型収納ケースのできあがりです。
「LEGOが大好きでブロックが大量にある」という場合は不向きですが、同じ系統のブロックが数十個程度であれば役立ちます。
色の系統ごとにブロックを片づけ、最終的にLEGOのボックスに片づけておくと次に遊ぶときも使いやすいでしょう。すぐに必要な色を取り出せれば、遊ぶときぐちゃぐちゃにしてしまう心配もありません。
トミカは見せる収納で子どももハッピー

見て楽しむ要素もある「トミカ」などのミニカー類は、見えないようにしまうよりもディスプレイ感覚で楽しむのがおすすめです。飾っておけば、子どもが自発的にもとあった場所に片づけてくれます。
おもちゃの世界観を表現
ミニカーだけで置いておくよりも、街全体をイメージした収納がおすすめです。世界観が出ていれば、かわいいディスプレイになるでしょう。
車なら、駐車場やコースを意識したデザインで子どもの片づけ意欲がアップします。まずはカラーボックスの上などに、黒やグレーの画用紙を置きましょう。
マスキングテープなどで車の駐車スペースを区切り、手書きや印刷で出入り口に「IN」や「OUT」などの印字をします。子どもが見て楽しめる収納スペースを作り、新しいものが増えたときに置く場所を考えるのも楽しい作業です。
DIY棚にディスプレイ
トミカなどのミニカー類は、専用のDIY棚を作れば見せる収納に早変わりします。パパが息子のためにぴったりの棚を作るなど、親子のコミュニケーションを図るうえでもおすすめです。
DIYなら、持っているおもちゃに合わせた収納棚が作れます。トミカがひとつずつ収まるようなサイズの仕切り棚を作れば、コレクションケースのような圧巻の見た目です。
横に細長い棚にすれば、新幹線や電車などの細長いものも置けるでしょう。ミニカーを片づける棚部分だけでなく、下段にミニカーを置いておく駐車スペースを作るなど、こだわりのトミカ専用棚も作れます。
おすすめのカラーボックス

収納にカラーボックスを使うなら、ニトリやイケアなどのホームセンターで手に入れましょう。シンプルで使いやすいカラーボックスがそろっています。
カラーバリエ豊富なニトリの「カラボ」
ニトリでは、豊富な種類のカラーボックスを展開しています。カラーは10色以上です。子ども部屋にぴったりのパステルカラーから、リビングにも使えるシックな木目調まで様々あります。
部屋の雰囲気に合うカラーを選択すれば、おもちゃ収納といっても子どもっぽくはなりません。形も低めの「2段タイプ」と「3段タイプ」、「扉付き」など好きなものから選べます。おもちゃの量や年齢に合わせて使い分けましょう。
なかにボックスを入れて引き出しのように使うだけでなく、飾り棚のような使い方もできます。大きめのぬいぐるみや地球儀など繊細なものを置いて、見せる収納にするのもひとつです。
IKEAの「トロファスト」はボックスもセット
木の枠でできた棚と、ポリプロピレンでできたボックスがセットになったカラーボックスです。ボックスには浅型と深型があり、都合に合わせて入れ替えできます。
木枠の中に溝があり、ボックスのふちをかませるようにしてセッティングする形です。それぞれの箱が浮いた状態で収納されており、手前にスライドさせるだけで簡単に引き出せます。
木枠は木目調とシンプルな白から選べて、部屋のインテリアにもよくなじむでしょう。収納ボックスのカラーは白が多いですが、黒のほかに黄色・赤・緑など明るいカラーも販売されています。
ボックスのフタや棚板なども別売りされており、目的に合わせたカラーボックスができあがるでしょう。
おすすめの引き出し

おもちゃの収納には、引き出しがはずせません。簡単に片づけられるうえ、ごちゃごちゃになりにくく、ある程度分けて片づけるだけでもきれいに見えます。
持ち手付きが嬉しいニトリの「Nインボックス」
「Nインボックス」には4種類のサイズがあり、片づけたいおもちゃの種類や大きさによって使い分けができます。
レギュラーサイズは、細いファイルボックスのような形です。ハーフサイズが浅型、たてハーフは四角形に近い深型となっています。クォーターサイズは浅型で、横幅が短いタイプです。
3面に持ち手のような穴が付いていて取り出しやすく、棚から出した後はボックスを持って移動できます。おもちゃで遊ぶときは箱をプレイスペースに移動させ、片づけてから棚にしまえて便利です。
カラーも7種類あり、クリアタイプや中が見えないタイプなど片づけるものによって選べます。
軽くて持ちやすい無印良品の「ソフトボックス」
布製の「ソフトボックス」は、箱自体が軽く持ち運びしやすいのが魅力です。子どもは勢いよくボックスを引っ張り出すこともあります。重いものや硬いものだと、心配になるママも多いでしょう。
ポリエステルと綿麻の混生地のやわらかい質感で安心です。カラーは無印らしいナチュラルな白で、棚のカラーを問わず使えます。
長方形のほか浅型やハーフサイズなど、サイズも豊富です。カラーボックスにぴったり収まるような大きめサイズのボックスなら、たくさんのおもちゃが収納できるでしょう。
100均で大人気の「スクエアボックス」
「専用のおもちゃ棚を買うと費用も高くつくし…」と悩むママには、100均グッズがおすすめです。フタ付きの「スクエアボックス」は、100均ごとにサイズやカラー展開が異なります。
シンプルな白やアイボリーなど、おとなしいカラーが多めです。ショップによっては、鮮やかでかわいいカラーも用意されています。
普通のボックスとしておもちゃをしまい、フタを閉めて重ねるだけでも立派な収納です。棚やカラーボックスなどに入れて、バスケットのような使い方もできます。
細かく収納できるSeriaの「ライナーケース」
持ち手のような穴が付いた白いケースは、棚に入れるだけですっきりとした収納に変わります。北欧風の白い棚にも、ぴったりのデザインです。
ポリプロピレン製で、両側に持ち手が付いています。サイズはスリムタイプと横幅が広いL型、やや深めで横幅も適度なM型棚の3種類です。
カラーボックスに合わせたケースを入れて、ボックスとして使えば収納場所ができあがります。大きめのサイズにはぬいぐるみなどを入れ、小さいサイズには積み木やブロックなど細かいものを入れるとよいでしょう。
しまい方にもこだわりたくなる収納ボックス

「子どものおもちゃといってもインテリアとしてこだわりたい」と考えるなら、個性的な収納グッズがおすすめです。少し変わった形のもので、使い勝手のよいアイテムを選びましょう。
カラフルで片づけが楽しくなる「froq」
フタとボックスが一体化した「froq」は、郵便受けのような形状のボックスです。フタが側面に付いており、手前に引き上げるようにして開けます。ボックスを重ねても、下のボックスから簡単に物が取り出せるでしょう。
フタは途中で折れるようになっており、引き出しに比べて前方のスペースが少なくても使えます。片づけ中にフタが落ちてしまったり、勝手にしまったりすることがありません。
形のかわいらしさも、froqならではの魅力でしょう。ボックスにおおいかぶさるような、フタが付いた形です。半透明のクリアタイプと、白のボックスにカラーのフタが付いたタイプがあります。
サイズも深型と浅型があり、おもちゃの量に応じて使い分けができるでしょう。
斜めボックスで入れやすい アイリスオーヤマ
箱の中身が子どもの目線と合うように、工夫された収納です。棚に斜めのバスケットが付いたおもちゃ収納は、小さな子どもでも簡単に出し入れができます。
2〜3歳の子どもは身長が100cmに満たないことも多く、まっすぐのボックスでは上段部分が見えないこともあるでしょう。3段のバスケットが付いた棚は、高さ80cm程度と低めの設計です。
さらに、あえて斜めにボックスを傾けて設置することで、棚全部を使って片づけができます。「おもちゃ収納がたくさん必要」という家庭にもぴったりです。
まとめ
おもちゃ収納は、カラーボックスや100均のボックスなど、簡単なものを使って作れます。ポイントは、子どもの年齢や性格に合わせて無理なく片づけができる収納を選ぶことです。
小さいうちは、大きなバスケットやバケツに放り込むなど「おもちゃが見えない場所に入っていればよし」とする柔軟な考え方をもつとよいでしょう。