食洗機は忙しいママの味方

ママの1日は、朝から晩までやること尽くしです。1日中やることに追われていて、自分の休息がとれないこともあるかもしれません。食洗機を導入することで、忙しいママの1日や家庭にどのようなメリットがあるのでしょうか?
家事時短になる
使用済みの食器を食洗機にセットすると自動で洗浄してくれます。乾燥まで含めた運転時間は「1~2時間」ほどです。その時間に、ずっと近くに待機している必要はありません。
食器を手洗いするときに必要な時間は、1回あたり約20分といわれています。食器をセットする時間が5分としても15分は浮きます。1日2回なら、30分です。30分あれば子どもと会話したり、休息をとったりする時間を確保できます。
とはいえ「食器を手洗いしない」ことに、抵抗がある人もいるかもしれません。しかし、日本の食洗機普及率は約3割で、増加傾向にあります。ママたちの間で食洗機の利用は、選択肢のひとつとして珍しいことではなくなりつつあるのです。
参照:内閣府 消費動向調査 / 平成30年(※長期時系列表は最新月を参照) 3月調査
光熱水費が節約できる
「パナソニック(Panasonic)」によれば、家族4~5人分の食器を手洗いすると1回あたりの洗剤代・電気代・水道代は合わせて約52.6円かかります。対して、食洗機で洗った場合は、約26.8円と手洗いの半分のコストです。
食洗機は光熱費が高いと思われがちですが、実際は手洗いよりも少ないコストで洗浄できるといえます。ただし、少量洗いをくり返していると、光熱費が高く付いてしまいがちです。お得に使うためにも「まとめ洗い」を心がけましょう。
洗う食器やコップが少ないときは、おけなどに水をためて浸けておきます。食洗機の容量程度にたまってからまとめ洗いすることで、コストを節約できるでしょう。詰め込みすぎると洗い残しが発生するため、適切な量に調整することが大切です。
参照:わが家の節約額シミュレーション! | 食器洗い乾燥機/食器洗い機 | Panasonic
食洗機の選び方

食洗機の購入は、決して安い買い物ではありません。寿命は5~10年といわれており、購入してから長い付き合いになるものです。気軽に買い換えられるものではないからこそ、家庭にあうものを慎重に選びましょう。
家族の人数にあった容量か
食洗機の容量は「3~4人分」と「5~6人分」のものがメインです。2人分の小さなものや、7~8人分の大家族に対応したサイズもあります。
製品によって違いはありますが、3~4人分なら食器20点、5~6人分なら食器50点ほど洗えるものが一般的です。購入するときは、1度に洗える量をチェックしておきましょう。
普段洗う量にあったものを選ぶことも大切です。たとえば、3人家族でも食事の量が多ければ、少し大きい5~6人分のサイズが適しています。
丼ぶりや水筒などの大きな食器類、フライパンや鍋などの調理器具が入るかどうか確認することも重要です。購入する前に、普段使用する食器類や調理器具のサイズを確認しておくとよいでしょう。
扉の開き方に注目
扉の開き方を考えてスペースを確保しておく必要があります。扉のタイプは大きくわけて「フロントオープン」と「スライドオープン」の2種類です。
フロントオープンは、オーブントースターのように扉が手前側に開きます。食器をセットしやすく、1度に洗える枚数も多いのが魅力です。乾燥はせずに洗浄のみをする場合は、水滴が床に落ちやすいため注意しましょう。
引き出し型のスライドオープンは、キッチンのシンク下に設置して使います。その名の通り、引き出し感覚で手前にスライドさせるだけです。
後から奥に追加しにくいため、入れる順番を考える必要があります。フロントオープンと比べると、洗える枚数は少めです。
食洗機の種類と注意点

食洗機は、卓上設置型の「据え置きタイプ」とシンク内蔵の引き出し型の「ビルトインタイプ」に大別できます。設置スペースや費用、工事の有無などの観点から比較してみましょう。
賃貸の場合は「キッチンリフォームOK」の物件でない限り、設置工事の必要がない据え置きタイプに限られます。置くスペースがないのなら、分岐水栓の必要のない「タンク式」にするのも、ひとつです。
賃貸もOKの据え置きタイプ
「据え置きタイプ」は、購入したものをそのまま設置できる卓上型の食洗機です。大きな工事が必要ないため、原状回復の必要がある賃貸住宅でも導入できます。
価格は安いもので3万円~、高いものでも10万円ほどです。家族分の食器が入る大きなサイズから、少人数分の小さなサイズもあります。
種類によっては、運転中の振動音がシンクに伝わるかもしれません。大きな音ではありませんが、気になる人もいます。
ビルトインタイプと比べると、容量は少なめです。蛇口に給水・排水ホースをつなぐ必要があり、キッチンの見栄えを悪くしてしまうこともあります。
キッチンに置けるサイズか確認
購入した食洗機がサイズの都合で置けないことのないように、設置予定スペースの幅や高さをあらかじめ計測しておきましょう。
据え置きタイプの食洗機は、給水・排水ホースを蛇口につないで使用します。ホースが届くシンクの上やカウンターの上に設置することが一般的です。設置スペースがない場合は、ワゴンやラックを用意する方法もあります。
ホースが届かなければ、延長用のホースを活用しましょう。また、電源コードを接続するコンセントの位置も要チェックです。
水栓に適合する分岐水栓を使用する
卓上型の食洗機は、設置する場所の近くの水栓(蛇口)にホースをつないで給水を行います。食洗機使用時に水が使えなくならないように、別の水の出口を作る「分岐水栓」を設置することが必要です。
水栓に適合する分岐水栓は、水栓に記載されている品番をメーカーのホームページで検索することで特定できます。価格は3000~1万円ほどが相場です。
施工業者に取り付け工事を依頼すると、基本料金が5000円程度・工事費が1万円前後かかります。業者によっては、別途部品代を請求される場合もあるでしょう。レンチやドライバーがあれば、自分で取り付けることもできます。
万が一、水栓が取り付けられない場合は「タンク式」の食洗機がおすすめです。給水用のタンクを本体に装着して水を直接注ぎ入れるため、ホースを設置する必要がありません。
見た目すっきりなビルトインタイプ
ビルトインタイプの食洗機は、キッチンのシンクの下やキャビネット部分に設置して使用します。価格は7~30万円ほどと、機能によって幅があるのが特徴です。
節水や省エネタイプのほか、最新機能やメーカー独自の機能を搭載しているものもあります。深型のものが多く、鍋や丼ぶりなど大きな食器・調理器具も洗浄可能です。使用音も、据え置き型と比べると静かといえるでしょう。
基本的にシンク下などに収納されているため、据え置き型と比べるとキッチンの見た目がすっきりします。ただし、キッチンの収納部分に取り付けるため、収納スペースは狭くなりがちです。
設置には工事が必要
ビルトイン型は、施工業者に取り付け設置工事を依頼します。原状回復の必要がある賃貸住宅では、取り付け不可です。工事費用は、本体価格のほか3~5万円ほどの取り付け費用がかかります。
さらに、設備が整っていない場合は、給排水の分岐水栓の設置や電源コンセントの増設などが必要です。家を新築したときやキッチンをリフォームしたときに取り付けるケースがほとんどですが、シンク下に空いてるスペースがあれば後付けもできます。
ただし、幅・奥行・高さに空間条件があり、収容可能なスペースがあるかどうかの確認が必要です。奥行きが足りなかったり、壁との間に余白がなかったりすると設置できない場合もあります。
据え置きタイプのおすすめ機種

食器を洗浄するための食洗機を使用して「汚れがきれいに落ちる」ことは、当然の機能ともいえます。選ぶときは「商品独自の機能」をチェックすることで、家庭にあうものを選びましょう。
低温コースが便利なPanasonicのNP-TZ300
"洗浄全コースにおいて、50 ℃以上の高圧水流で洗いながらしっかり除菌"できるストリーム除菌で食器をより清潔に洗えます。また、「低温ソフトコース」も特徴で、熱に弱いプラスチック食器を洗浄できます。お弁当箱や、幼児のプラスチック食器を洗いたい家庭にもぴったりです。
水から生まれたイオン「ナノイーX」送風機能を搭載しており、汚れものを入れた際の庫内のにおいを抑えたり洗浄後の食器をしっかり乾かして菌を発生させにくくしたりします。
使った食器が少量であれば、庫内に入れて送風だけ行い、ためておくことも可能です。追加で使用した食器を入れれば、においやスペースを気にすることなくまとめ洗いできるでしょう。
運転音は36dB(デシベル)で、図書館(40dB)よりも静かです。就寝前にセットしたとしても、寝ている間に運転音が気になる心配がありません。
3人家族に最適なエスケイジャパンのJaime SDW-J5L
幅41.2cm・横37.8cm・高さ42.2cmとコンパクトなサイズで、普段水切りカゴを置いていたスペースに置けます。見た目はコンパクトですが、1回あたり食器12点と箸などの小物12点を洗浄可能です。2~3人家族なら十分な量といえるでしょう。
タンク式の食洗機のため、分岐水栓や取り付け工事は必要ありません。購入したその日から使用可能です。背面のタンクは取り外し可能で、本体をキッチンから離れた場所に設置できます。
ビルトインタイプのおすすめ機種

ビルトインタイプの食洗機は、据え置きタイプと比べて本体価格や取り付け費用が高額です。長く愛用することを考えて、必要な機能や性能を慎重に選びましょう。おすすめの機種を三つご紹介します。
衛生面も安心なRinnaiのRSW-404LP
水の粒子よりも小さい「スチーム粒子」で、手洗いでは落ちない汚れや菌を丸ごと洗浄可能です。「銀イオンカートリッジ」が内蔵されており、タブレット型の抗菌剤がすすぎのタイミングで溶けて食器全体をコーティングしてくれます。
さらに、プラスとマイナスのイオンで空気を浄化する「プラズマクラスター」機能を搭載しており、カビやにおいを抑制してくれるでしょう。
「クリーンキープコース」を使用すれば、プラズマクラスターと送風ファンによる乾燥で洗浄後の食器類を清潔に保管できます。
「重曹」を使えるコースがあることも特徴です。自然素材の重曹は、洗い残しを万が一口に入れてしまっても問題ありません。
洗浄力抜群、PanasonicのK8シリーズ
Panasonic独自の技術「エコナビ」が採用されています。食器の汚れ具合や量を自動で判断し、節水と省エネに最適な運転をしてくれるのが特徴です。
従来のノズルに加えて「センサー付きの洗浄ノズル」が搭載されており、異なる三つの水流で食器の汚れを見逃しません。コーナー部分や裏側の汚れも、徹底的に落とします。
ノックを2回すると、自動でドアが開く「フルオートオープン」仕様です。手が汚れていたり塞がっていたりしても、気にせず使用できます。子どものいたずらが心配であれば、手動オープンに切り替えることも可能です。
8人分洗えるBOSCHのSPI66MS006
8人分洗える大容量の洗浄器です。1回に洗える洗浄可能点数は62点で、8人がそれぞれ食器を複数使って十分入ります。
予洗いコースの「おまかせ予備洗浄」は、大容量タイプに嬉しい機能です。たくさん食器を使わなかった場合は、朝と昼の分は予備洗浄を行い、夜の分を通常コースでまとめて洗うことで光熱費を節約できます。
さらに、食器の量や汚れを測定するセンサーが搭載されており、最適な水や洗剤の量を自動で調節してくれるため省エネやエコにもつながるでしょう。
独自の乾燥技術「ゼオライト・ドライ」も注目ポイントです。湿気を吸収すると熱を出す鉱物「ゼオライト」の特性を生かし、庫内の湿気を吸収して食器を素早く乾燥させます。
まとめ
子どもが小さな家庭だと「ワンサイズ小さな食洗機でよい」と考えるかもしれません。しかし、子どもが成長したときのことを考えて、少し大きめを購入するくらいがちょうどよいこともあります。
食洗機の寿命は長く、買い替えのタイミングはそう多くありません。購入後・リフォーム後に後悔しないように、ぴったりの食洗機を選びましょう。