おばけの人気絵本9選。かわいい絵やちょっぴり怖いストーリーに夢中

第27回 子どもに喜ばれるプレゼントを選びたい!
子どもはおばけが題材になった絵本が大好きです。リズム感のある不思議な言葉や歌は、子どもたちを笑顔にしてくれます。ちょっぴり怖いおばけのストーリーは、教訓にもなるでしょう。子どもの教育にも役立つ楽しいおばけの絵本を9冊紹介します。

怖いけど気になる?おばけの絵本

小さな子どもはいろいろな絵本に興味を示します。絵本のストーリーは教育に役立ったり子どもの想像力を豊かにしたりするため、ママにとっても絵本はありがたい存在です。

しかし、ときに子どもはちょっぴり怖いおばけの本をせがんできて、大人を驚かせることもあるでしょう。実際に読み始めると怖がることが多いのにもかかわらず、どうして子どもたちは進んでおばけの絵本を読みたがるのでしょうか?

子どもはおばけが好き

子どもはおばけや鬼、妖怪などの「怖くて不思議なもの」が大好きです。ストーリーを理解し始める2歳くらいから、子どもは積極的におばけの本を読みたがるようになるでしょう。

小さなうちはママをはじめ、信頼する大人にしがみついて「怖い」と叫ぶことそのものを楽しむ傾向があります。子どもは自分を守ってくれる存在を実感し、素直に甘えられることへの喜びを感じているのです。

少し成長すると、子どもたちはおばけの話を単純に怖がるだけではなく、学びを得るようになります。絵本から読み取れる因果応報やピンチを突破するアイデアは、子どもにとって大切な教訓です。

1、2歳ごろの子どもの読み聞かせに

1、2歳ごろの子どもには、大人と一緒に楽しく歌える絵本や、思わず口にしたくなる語感のよさがある絵本が喜ばれるでしょう。

小さな子どものツボをおさえた絵本を探しているママのために、おすすめの絵本をいくつか紹介します。子どもが何度も読み聞かせをせがんでくるような楽しい本ばかりです。

一緒に歌おう『おばけなんてないさ』

子どものころに誰もが口ずさんだ童謡の『おばけなんてないさ』がそのままタイトルになった絵本です。絵本作家「せなけいこ」の作品の特徴であるユーモアあふれる貼り絵で、いろいろなおばけがイキイキと描かれています。

子どもは怖がるどころか「おばけと友だちになりたい」と思うほど、親しみを感じるでしょう。歌詞と楽譜も書かれているため、子どもと楽しく歌いながら読み進められます。

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次はどんなおばけ?『おばけがぞろぞろ』

タイトルどおり、あちこちからおばけがぞろぞろ出てくるストーリーです。名前も見た目もユーモラスなおばけばかりで、次のページをめくるのが楽しみになります。

ちょっぴり怖い見た目なのに、繰り返し読んでいるうちに不思議と親しみを感じるようになるおばけばかりです。

木のうろや消火器、ごみかんなど、思いもよらない場所からどんどんおばけが出ててきます。子どもの想像力がくすぐられる1冊です。

・Amazon:おばけがぞろぞろ

3歳以上の子どもの読み聞かせに

3歳以上の子どもともなると、読んだときのテンポのよさ・面白さに加えて「ストーリー性」も大切になります。

ユーモラスなキャラクターをつい応援したくなるような明るい話もよいですが、子どもが物語から何かを読み取れるような教訓話もおすすめです。子どもにどんな風に絵本を楽しんでもらいたいか、考えながら選んでみましょう。

おばけの正体にびっくり『おばけだじょ』

真っ黒のボディにぎょろりとした目、真っ赤な口にギザギザの歯という、まさに子どもが想像するような怖いおばけが描かれた絵本です。切り絵でできたおばけを影絵として撮影することで、ぼんやりとした不思議なテイストに仕上がっています。

読み聞かせする大人も最初はドキッとするようなおどろおどろしさですが、最後は思わず笑ってしまうようなどんでん返しが待っています。怖いおばけの意外な正体に、びっくりすること間違いなしです。

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うさぎが楽天的でかわいい『おばけのてんぷら』

かわいい切り絵が印象的な、せなけいこのロングセラー絵本です。登場人物であるうさぎはちょっと抜けたキャラクターであり、子どももページをめくるたびにケラケラ笑ってしまうでしょう。

野菜のてんぷらをマイペースに作るうさこは、山のおばけにてんぷらをつまみ食いされたりうっかりめがねに衣をつけて揚げてしまったりとお茶目な行動が続きます。

おばけまでてんぷらにして揚げてしまいそうになるのですが、最後までうさこは気づきません。子どもと一緒に楽天家のうさこを応援してしまう、楽しい絵本です。

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どんなおばけが出てくるかな?『おばけやしきへようこそ!』

日本の絵本もよいですが、海外で生まれた絵本もまた違った味わいがあります。色鉛筆で彩られたこちらの絵本は、おばけや魔女がたくさん出てくるものの優しく素朴なタッチで、何度も読み返したくなるのが魅力です。

森の奥深くにあるおばけやしきに、1人の女の子がやってきます。両親とはぐれてしまった少女は、ひと晩泊まるところを求めていたのです。応対した魔女は「勇気があるならお入り。怖くないのかい?」と聞きますが、少女は一蹴します。

魔女やひまを持て余しているおばけたちが怖がらせようとやっきになりますが、肝がすわった少女の前に全く歯が立ちません。子どもたちは勇敢な少女にあこがれ、頼りないおばけたちを思わず応援したくなるでしょう。

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ファンタジー絵本『めっきらもっきらどおんどん』

つい口に出して言いたくなるような、リズム感のよい言葉の数々が魅力です。田舎にあるお宮から異世界に迷い込んだかんた少年は、もんもんびゃっこ・しっかかもっかか・おたからまんちんというおばけと友だちになります。

見た目は怖くても気のいいおばけたちと思いっきり遊ぶ様子は、絵本の見開きをいっぱいに使っており大迫力です。最後はママが恋しくなり、おばけの友だち3人を振り切って現実に戻るちょっぴり切ないエンドで幕を閉じます。

子どもに、冒険へのあこがれと友だちの大切さ、親子の絆について考えてもらいたいならおすすめの1冊です。

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育児に役立つおばけ絵本

おばけの絵本は、教訓が盛り込まれているものがたくさんあります。ママやパパの言うことは聞かなくても、絵本のおばけを通じてなら案外すんなり聞くことも多いでしょう。

子どものしつけに役立つおばけ絵本を3冊紹介します。育児に悩んだときには、おばけの力を借りてみてはいかがでしょうか?

寝かしつけの定番『ねないこだれだ』

おばけが、夜更かしの怖さを教えてくれる王道の絵本です。せなけいこ作品のなかでも非常に知名度の高い作品であり、子どものころ読んだことがあるママも多いでしょう。

真っ黒のページにくっきりと浮かび上がるちぎり絵のおばけは、どこか憎めない味のある表情です。ただ、内容は、子どもにとって1度読んだら忘れられない怖さがあります。

ママの言うことを聞かずにいつまでも夜更かししている悪い子どもは、おばけに変身しておばけの世界に連れていかれてしまいます。大人が口うるさく注意するよりも、子どもにとってはよっぽど説得力があるはずです。

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イヤイヤ期に『おばけのやだもん』

意地悪そうな顔にふわふわとした体が特徴的なおばけ「やだもん」が登場する絵本です。「やだやだ」とわがままを言う子どもを見つけると、とりついておばけの仲間にしてしまいます。

イラストはポップでかわいらしいのですが、やだもんにとりつかれた子どもの足がなくなっておばけになるストーリーは小さな子どもにとっておそろしいものです。

イヤイヤ期に突入した子どもはドキッとする内容のため、育児に悩んでいるママは試してみてはいかがでしょうか?

・Amazon: おばけのやだもん

風邪予防に『はないきおばけとくちいきおばけ』

子どもの口呼吸が気になるママにおすすめなのがこちらの絵本です。鼻呼吸を促進する『あいうべ体操』を考案した、有名な内科医・今井一彰(いまいかずあき)が物語を作りました。

ひと目見ただけで思わず吹き出してしまいそうになる、インパクト抜群のはないきおばけとくちいきおばけが主人公です。

ライバル同士の2人のおばけは山の頂上まで競争し、どちらが優れた呼吸法なのか勝負します。おばけの解説を見ながら、呼吸の仕方について学べる絵本です。

・Amazon: はないきおばけとくちいきおばけ

まとめ

絵本の読み聞かせは、ママ・パパと子どもの大切なコミュニケーションです。子どもたちはお気に入りのおばけの本を読んで大人に甘え、ときにはストーリーから大切な教訓を学び自身の成長につなげてくれます。

子どもが気に入ってくれるような、とっておきのおばけの絵本を選んであげましょう。