小学生に知育玩具を選ぶなら?

「知育玩具」とは考える力や表現する力など、子どもの知能的発達を促すための玩具です。幼児期から知育玩具を与えている家庭も多いですが、子どもが小学生に上がったときはどんな物を選べばよいのでしょうか?
対象年齢と安全性をチェック
知育玩具には「対象年齢」が設定されています。ここでいう対象年齢とは「その年齢の子どもが安全かつ仕様通りに遊べること」を意味しています。
たとえば、幼児用の玩具はなめても体に害のない素材が使われていたり、誤飲で喉に玩具を詰まらせないような大きさにつくられていたりします。
小学生の場合、乳幼児のようなトラブルはほとんどありません。
しかし、年齢が上がるにつれて、電気回路やセンサーなどの複雑な部品を有する玩具が多くなりますし、ノミやハンマーなどの工具を使う玩具も出てきます。
6歳に対象年齢8歳以上の知育玩具を与えるのはNGではありませんが、安全面において問題がないかどうかを確認してから購入しましょう。
目的に合わせた玩具をチョイス
それぞれの知育玩具には、論理的考察力を学ぶ・空間認識能力を高める・電気回路の仕組みを理解する・集中力を養うなど「学びの目的」が設定されています。
「子どもにどんな能力を身に付けてほしいか」を考えながら選ぶと、知育玩具の持つメリットが最大限に生かせるでしょう。
2020年からは小学校でプログラミングの授業が必修化されます。授業に先駆け、論理的思考力や問題解決能力を育てるプログラミングトイに挑戦するのもよいでしょう。
おすすめの知育玩具とはどれ?低学年編

小学校低学年には、親子でコミュニケーションを取りながら遊べる知能玩具がおすすめです。複雑な部分は大人が手助けしたり、ヒントを与えたりして楽しく進めていきましょう。
難易度設定も自由「カタミノ デラックス」
「カタミノ」は複数のブロックを組み合わせてマス目を埋めていくパズル系ゲームです。
デラックス版は、従来のカタミノにはない3D(立体)の要素が加わっており、平面と立体の違いや空間を認識する能力が身に着きます。
対象年齢は8歳から99歳までと幅広く、大人でもクリアするのが難しい問題があります。どこまでできるかを親子で競い合うのもよいでしょう。対戦型のチェッカーボードとしても使えます。
Gigamicは1991年にフランスで誕生した脳トレゲームのメーカーで、アイテムはゲーム性とオブジェとしての美しさを両立しているのが特徴です。
子どもだけで組み立てOK 「電脳サーキット100」
「電脳サーキット100」は遊びながら電気回路の仕組みが学べるブロック型電子玩具です。パーツを重ねる順番や位置を考えることで、論理的思考力が育まれます。
プロペラを飛ばす・ランプを点けるなど、101通りの実験が楽しめるほか、別売りのパーツを追加すれば、AMラジオを聴いたり、LEDライトのスイッチを切り替えたりと、より複雑な回路も組めるのが特徴です。
組み立てに、はんだ付けや配線作業は一切不要で、直接手が触れる部分には電気を通さないプラスチック素材を採用しています。
・Amazon:エレンコ「Snap Circuits Jr. 電脳サーキット100」
大人も大興奮「恐竜骨格標本発掘キット」
「恐竜骨格標本発掘キット」は付属のノミとハンマーで、石こうの中から恐竜の骨を発掘し、骨格を立体的に組み立てられるキットです。
博物館の骨格標本のようなリアルさがあり、大人も大興奮するでしょう。組み立てるだけでなく、骨を発掘する作業の疑似体験もできます。
子どもが好きな恐竜のキットを購入するのもいいですが、あえて箱を見せずに「どんな恐竜になるかな?」と想像しながら組み立てるのもよいでしょう。
・Amazon:GEOWORLD「恐竜骨格標本発掘キット ティラノサウルス T-REX」
おすすめの知育玩具はどれ?中・高学年編

小学校の中・高学年になると思考力や表現力が増し、より複雑な知育玩具にも挑戦できるようになります。大人と一緒に遊べる対戦型のゲームやプログラミングロボットなども取り入れてみましょう。
脳トレに最適「アルゴ」
「アルゴ」は、算数オリンピック委員会をはじめとする数字のプロが共同開発した脳トレゲームです。
相手の前に並ぶ数字のカードを当てるだけのシンプルなルールですが、自分のカード情報とゲームを進めていくうちに分かる情報を結び付けて考えることで、論理的思考力や分析力などが身に付きます。
ゲームの対戦人数は最大4名で、2対2の「ペアプレー」や1人遊びも可能です。カードのみでもプレーできますが、付属のチップを使うとよりゲーム性が高まるでしょう。
世界でも大人気「グラビティ・メイズ」
「グラビティ・メイズ」はスタートからゴールまでのボールの通り道をつくる立体的迷路パズルです。選んだカードの絵と同じ形にタワーを立てていき、ボールがゴールまで転がりきればクリアです。
ボールが転がる先をイメージして組み立てるのがポイントで、物を立体的に見る力はもちろん、問題解決力や論理的思考力などが磨かれていくでしょう。
レベルの後半は難易度が増すため、親子で一緒に話し合いながら遊ぶのもおすすめです。
動いたときは感動「プログラミングロボット mBot」
「プログラミングロボット mBot」は約20種類のパーツを組み合わせ、動くプログラミングロボットを完成させるキットです。
ライントレースセンサー・超音波センサー・光センサーを搭載しており、ロボットの構造やセンサーの仕組みが無理なく学べます。
「mBlock」の無料アプリを使うとドラッグ&ドロップで簡単にプログラムが組め、初心者でも30分ほどで完成できるでしょう。
別売りの機能拡張パックを購入して、ロボットをアップグレードさせることもできます。
・Amazon:Makeblock「プログラミングロボット mBot」
一緒に手作りをするのも楽しい

身近なものを使って、子どもと一緒に玩具を手作りしてみませんか?アイデアを形にするプロセスは子どもの成長にとってプラスになる上、親子のコミュニケーション不足の解消にもなるでしょう。
室内でも体を使った遊びができる
知育玩具はテーブルの上でできる「頭脳を使う遊び」がほとんどですが、DIYなら、体と頭脳の両方を使う遊びもできます。
たとえば、子どもが主体になって遊べる「宝探しゲーム」は、子どもの推理力・洞察力・行動力を育みます。
家の中のチェックポイントに指令メモを残し、課題をクリアしてもらうようにしましょう。
押し入れを洞窟に見立てたり、マスキングテープを赤外線センサーのように張り巡らせてみたりと、アイデアは無限大です。宝探しの地図をつくる方も脳力がアップするでしょう。
手作りは手先を動かせることもポイント
手作りのよさは「指先が存分に使えること」です。よく「指先を使うと頭が良くなる」と言われますが、その理由は、指先の運動が脳に刺激を与えるためです。
5行5列、合計25本のピンに輪ゴムを引っかけて遊ぶ「ジオボード」は、頭と指の両方に影響を与えるおすすめの玩具です。
空間をイメージする力が養えるため、欧米では通常学級での補助教材および発達障がい教育の教材にも採用されています。
有孔ボードとカラフルな画びょう(ピン)を使って、オリジナルのジオボードづくりにチャレンジしてみましょう。
ボードを大きくし、ピンの数を増やせば、絵や文字を描くような感覚で遊べます。
まとめ
小学生になると好みがはっきりしてきて「こんな玩具で遊びたい」と自分からリクエストするようになります。
知育玩具を購入する際は「1人で遊んでも安全面に問題がないか」「対象年齢が大幅にかけ離れていないか」を確認した上で、子どもが興味を示した教材を選んであげましょう。
身近にあるもので手作りをすれば、自分でクリエイトする楽しさも味わえます。