7、モラハラ妻を訴えたい!モラハラは罪になる?
モラハラは、相手の人格権を不当に侵害する重大な違法行為です。刑法上の名誉毀損罪(同法第230条1項)や侮辱罪(同法第231条)に該当する可能性もあります。
ただし、モラハラで妻を警察に告訴するのは現実的な対処法とはいえません。DVでケガを負わされたケースであれば警察も動きますが、精神的なモラハラのみでは警察が動くケースは極めてまれです。通常は「家庭内の問題なので、話し合ってみてください」と言われてしまいます。モラハラ妻を訴えるなら、民事上の慰謝料請求をすることになるでしょう。
なお、離婚しなくても妻に慰謝料を請求することは可能です。モラハラそのものが違法行為だからです。
先に慰謝料を請求して、妻の反応を見てから離婚するかどうかを考えるのもよいでしょう。場合によっては、慰謝料を請求されたことで初めて妻がことの重大性を認識し、モラハラを止めようと決意する可能性もあります。
モラハラ妻に関するQ&A
Q1.妻のモラハラで悩んでいる人は多いの?
2021年度の司法統計によれば、夫から離婚調停を申し立てたケースで、申立の動機として最も多かったのが「性格が合わない」で59.6%、次いで多かったのが「精神的に虐待する」で20.4%でした。
「精神的に虐待する」というのは、まさに妻のモラハラを指していると考えられ、夫の5人に1人はこれを主張しています。
Q2.モラハラ妻の特徴は?
以下の9つの項目は診断チェックリストとして活用できますので、ぜひ参考になさってください。
自分が常に正しいと思っている
外では献身的な妻を演じている
夫を孤立させてコントロールしようとする
平気で事実と違うことを言う
常識を盾に攻撃してくる
夫に感謝をしない
元々細かい性格で文句が多い
夫に厳しいが自分には甘い
自分の親と仲が良い
Q3.モラハラ妻となってしまう原因は?
妻から夫に対して引き起こされるモラハラには、主に次のような原因があります。
結婚生活への不満が溜まっている
被害者意識が強い性格
過去にモラハラを受けた経験がある
出産前や産後、子育てのストレスが溜まっている
夫が真面目で優しすぎる
まとめ
モラハラ妻は「常に自分が正しい」と思い込んでいるところが最大の特徴で、夫が何を言っても「言い訳だ」「口答えをするな」と取り合わないケースがほとんどです。「男のくせに」「常識的に考えなよ」と、世間の目や一般常識を盾に攻撃してくることも多く、根が真面目で優しい男性ほど「妻の言うことが正しいのかもしれない」「俺にも悪いところがある」と、モラハラを受け入れてしまいがち。
しかしモラハラは立派な暴力であり、たとえ夫婦間でも許されるものではありません。今回ご紹介した対処法を参考に、ぜひみなさんも毅然とした態度でモラハラ妻と向き合ってみてください。
監修者:萩原 達也弁護士
ベリーベスト法律事務所、代表弁護士の萩原 達也です。
国内最大級の拠点数を誇り、クオリティーの高いリーガルサービスを、日本全国津々浦々にて提供することをモットーにしています。
また、所属する中国、アメリカをはじめとする海外の弁護士資格保有者や、世界各国の有力な専門家とのネットワークを生かしてボーダレスに問題解決を行うことができることも当事務所の大きな特徴です。
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