巻き爪・陥入爪の矯正治療って? 期間はどのくらいかかるの?
編集部
矯正治療について、もう少し詳しく教えてください。
池田先生
例えば当院では、ワイヤーによる矯正治療を採用しています。爪の表面に、横方向にスプリングの弾性ワイヤーを装着します。爪自体が曲がっていても、ワイヤーの「真っ直ぐになろうという力」が常に働いているので、少しずつ巻き込んだ爪が改善されていくという治療です。これにより、極度に曲がっている爪も切ったり、抜いたりする必要がなくなりました。
編集部
期間はどのくらいかかりますか?
池田先生
ワイヤーを装着した爪は、数カ月かけて本来の形状に矯正されます。当院ではワイヤーを入れたあと、だいたい2カ月後に最初のチェックをお願いしています。 爪の厚さや症状によっては、ワイヤーの交換が必要になる可能性もありますが、1回の治療で終了する人もいます。
編集部
矯正治療の注意点などはありますか?
池田先生
爪そのものに、ワイヤーを装着するスペースが必要なので、爪の白い部分を2mmほど伸ばしておく必要があります。あとは、保険適用外となりますので、費用がやや高額に感じられるかもしれませんね。
編集部
最後に、Medical DOC読者へのメッセージがあればお願いします。
池田先生
巻き爪にならないためには、足にあった靴を履くなどが必要ですが、陥入爪を防ぐためには深爪をしないことがとても大切です。「爪は短く切り揃えるのが良い」というイメージがあるかもしれませんが、足を裏側から見たときに、爪の先端が少し出ているくらいでも問題ありませんので、ぜひ深爪はせず、ある程度の長さを保っていただけたらと思います。また、かなりひどくなってから受診する人が多いのですが、そうなると治療にも時間がかかりますので「ちょっと痛いな」「腫れている」と感じたら、我慢せずにすぐ受診してもらえればと思います。
編集部まとめ
ハイヒールや深爪が、足ゆびの炎症や化膿につながる可能性があるのですね。外科的治療だけだと、一旦は良くなっても繰り返すことが多いことにも驚きました。まずは深爪をしないこと、そしてもし痛みや腫れなどを感じたら、早めに受診することが大切とのことでした。
配信: Medical DOC