5歳の息子・あばるくんを育てているあきこ(あばるくんママ)は、新しい保育園で同じクラスになったようじろうくんのママと連絡先を交換しただけで親友並みに仲良くなったと勘違い。一方、周囲のママたちはあばるくんが友だちをひっかいても謝らないあきこに不快感を覚えていました。ある日、ようじろうくんといっくんはあばるくんに頭をぶつけさせられてしまい病院へ。それでもなお、あきこは2人のせいであばるくんが暴力的になったとして謝罪しません。いっくんママと以前あばるくんにけがをさせられたゆりちゃんのママ、そしてようじろうくんママも転園を決め、あきこ親子と決別することに。公園で再会したあきこ親子を知るママによると、他園でもあばるくんの問題行動は激しく、あきこが園長と揉めたことで辞めさせられていたようなのです。また周囲の人間が誰もいなくなってしまいごはんを作る気力すら湧かず、あばるくんにカップ麺をすすめるあきこの体には、いくつもの傷跡が見え隠れしていました。
保育園を卒園したあばるくんは、小学校へ入学。
そこでは、思いもよらない出会いがありました。
運命の再会
二度とあきこ親子と関わりたくなかったようじろうくんママは、小学校の入学式であきこ親子と遭遇し絶望。
運命的な感覚に陥ったあきこはようじろうくんを「あばるの親友」としました。
小学校でも問題を起こし続けるあばるくんと息子の様子が気になるようじろうくんママは、息子にあばるくんの様子を尋ねます。
「あばるくんはホテルから来てる」
「パパが物をたくさん投げるからお家で眠れないんだって」
その話を聞いたとき、ようじろうくんママはあばるくんの家庭環境に問題があったのだと認識しました。
しかし、息子を傷つけられたことに変わりはないため、同情して関りを深める気にはなれません。
それでもなお、ようじろうくんママと交流を深めようと近づいてくるあきこなのでした。
あきこは、あばるくんが唯一心を開いている相手であるようじろうくんをどうしても手放したくないのでしょう。
しかし、考え方を改めなければようじろうくんママとの関係修復は望めません。
自身が置かれている家庭環境に問題があり、あばるくんにも悪影響になっているということをあきこが自覚しなければ繰り返すトラブルは変わらないのではないでしょうか。
あきこに自分を大切にできる環境が整い、まわりの人への感謝や思いやりの気持ちが芽生えてくることを願うばかりです。
著者:マンガ家・イラストレーター 神谷もち
配信: ベビーカレンダー(パパママ)
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