未開封でも常温NG!?
食文化研究家のスギアカツキです。『食は人生を幸せにする』をモットーに、食トレンド、スーパーマーケットやスタバ、ダイエットフード、食育などの情報を“食の専門家”として日々発信しています。
記録的な猛暑が続く今年。気象庁は8月22日にこの先の1か月予報を発表しましたが、今後も全国的に厳しい残暑が続き、9月異例の猛暑となる恐れ……。
また降水量は広範囲で平年より多く、高温多湿は避けられない状況のようです。夏バテ対策をして自分の心身を守るのはもちろんのこと、“食品の保存”にも気を配りたいところです。
先日、味噌を中心とする食品メーカーのマルコメの投稿が大きな話題になりました。それは、「みそがお家にある皆さまへ 大切なお知らせです。」というメッセージに続く、味噌の保存に関する注意喚起でした。
みそがお家にある皆さまへ
大切なお知らせです。 pic.twitter.com/L6bOk0SmAK— マルコメ【公式】 (@marukome_family) August 16, 2024
主旨は、残暑において「未開封の味噌および即席みそ汁を冷蔵庫や冷凍庫に移動してほしい」という“みその夏バテ対策”を知らせる内容。これに対して、「即席はスルーしてた! 知らなかった!」という声が多く集まったのです。確かに盲点だったと感じた人は少なくないでしょう。
今回は、これをきっかけに、食品の夏バテ対策について確認してみたいと考えました。確かに他にも常温保存が心配な食品が……。さっそく確認していくことにしましょう。
未開封でも常温保存を避けるべき食品①塩麹
これは、味噌の冷蔵・冷凍保存を推奨される理由と同じです。
味噌や塩麴は、原料に含まれる糖分とたんぱく質、アミノ酸が反応することで変色してしまう化学反応(メイラード反応)が起こります。これは夏場などの高温多湿で起こりやすい現象で、健康面では問題ないものの、風味の劣化が起こることが指摘されています。
確かに未開封の塩麴を2か月常温保存してみたところ、黄色味がかった変色を確認しました。
未開封でも常温保存を避けるべき食品②米
米は生ものの農産物であり、25度以上の室温に置くと風味の劣化だけでなく、虫が発生してしまいます。
特に心配なのは、白米よりも玄米や胚芽米。脱酸素処理を施された商品を除き、トラブルを回避するために細やかな対策(例:クール便での流通や配送)が行われているケースはごく一部というのが現状でしょう。
対策として、信頼できる店で購入すること、なるべく新しい精米日を選ぶこと、炊く分量ごとに密閉袋に小分けして冷蔵庫および野菜室に保存することなどを覚えておきましょう。
配信: 女子SPA!