こんにちは、離乳食インストラクターの中田馨です。「赤ちゃんが離乳食を食べてくれない!」というママからのお悩みをよく聞きます。
実はこのお悩み、どの時期にもあることです。赤ちゃんがひと口食べて「もう、離乳食いらない」となってしまったら?このひと口は1食としてとらえていいのでしょうか?今日は、そんな疑問に答えていきたいと思います。
離乳食は食事の練習期間
過去に何度もお話ししていますが、「離乳食は食事の練習期間」ということを基本に考えましょう。ママがいくらがんばっても、ひと口しか食べなかった場合。それはもう仕方ありません。その食事は、あきらめて次に切り替えた方がいいと思います。とはいえ、赤ちゃんがひと口しか食べてくれなかったら心配だと思いますので、以下を参考にしてください。
30分後に再チャレンジ
今は食べる気分ではないのかもしれません。保育所でもよくする方法なのですが、30分ほど、時間をおいて再チャレンジしてみましょう。赤ちゃんに、ほかの欲求(例えばおむつ替え)があり、それが満たされたら食べ始めることがあります。
初期・中期なら母乳ミルクに切り替えてOK
赤ちゃんの月齢が初期・中期に当たるのであれば、今回の離乳食はあきらめて、母乳やミルクに切り替えてOKです。この時期の赤ちゃんの栄養の大半は母乳やミルクです。「母乳やミルクを飲んで満足したあとに、離乳食を食べてくれた」ということもありますよ。
後期・完了期なら離乳食に興味を持つよう心がける
30分後に与えてもダメな場合。もし母乳やミルクをほしがるようでしたら、与えてください。ただし、この時期からじょじょに栄養のメインが離乳食になっていきます。離乳食に興味を持つよう、声かけやメニューづくりに工夫が必要になる時期でもあります。完了期近くになると、ごはんの代わりになるおやつを次の食事までに与えるよう心がけましょう。
ママができる2つのこと
食べてくれなかったら、本当に心配ですよね。私の息子もそうだったのでママの気持ちもよくわかります。以下の2つのことを意識してみましょう。
無理強いしない
無理強いすると離乳食のイメージが悪くなる可能性があります。「この時間になるとママがこわい顔して何かを口に入れてくる!」。赤ちゃん目線でいうとこんな感じでしょうか。このこわいママ、まさしく過去の私です。
いっぱい遊んでしっかり寝ておなかをすかせる
食事・睡眠・運動。この3つがリズムよく行われていると、生活リズムが整い、自然におなかが空いてきます。赤ちゃんにとって運動とは、走り回ることだけではなく、ママとのふれあいや遊びのこと。赤ちゃんと全身でふれあい、スキンシップを多く持ちましょうね。
どの程度の期間赤ちゃんが食べてくれないのか?身長や体重が増えているのか?ということも見ながら、離乳食を進めてくださいね。
もし心配なときは主治医に相談してみてください。 私の息子も食べない子でしたので、0歳のときは、ミルクで育ったようなものでした。「近い将来、食べてくれるようになる!」という気持ちを持ちながら、あきらめず、気負わず、気長に進めてくださいね。
保育士で家庭的保育所経営。一般社団法人 離乳食インストラクター協会代表。関東と関西中心に、離乳食インストラクター養成講座やママ向けに離乳食講義・料理教室を開催中。「かおりの“和の離乳食レシピ”blog」では1500以上の離乳食レシピを掲載中。
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