『ガラガラヘビがやってくる』140万枚超え
このシリアスな名曲たちに挟まれる形で、1992年には『ガラガラヘビがやってくる』をリリース。下ネタ全開のコミックソングで、とんねるずのアーティストとしての幅の広さをここでも見せつけることになった。
『ガラガラヘビがやってくる』は140万枚以上というミリオンセールスを達成。『情けねえ』、『一番偉い人へ』よりセールスが良いというのも、何ともとんねるずらしい結果だと思える。
その後は、『がじゃいも』、『フッフッフッってするんです』、『ガニ』と番組にあわせたコミックソングが多くなり、コンビの人気の高さもあっていずれもヒットしていく。
ただ、アーティストとしての勢いは薄れ始め、最終的には1996年にリリースしたJ-POP調の『おまえが欲しい』で、とんねるずとしてのシングルは終焉を迎えている。
普通であれば、ここで音楽活動は終わらせるところだが、とんねるずの場合は「野猿」、「矢島美容室」でブレイクを達成。それぞれでヒット曲を発表し、長い期間にわたって音楽業界で偉業を達成し続けることになった。こんなお笑いコンビはとんねるず以前にも以降にもいなく、伝説を作り上げていった。
とんねるずの歌手活動終焉と同時期にダウンタウン浜田の台頭
余談だが、とんねるずとして歌手活動が終焉した時期には、同じくお笑い業界の大物がヒット曲を発表した時期と重なる。
ダウンタウンの浜田雅功が、小室哲哉と組んだ「H Jungle With t」で『WOW WAR TONIGHT ~時には起こせよムーヴメント』をリリースしたのが1995年3月。その後、1996年までに3枚のシングルを発表し、いずれも大ヒットを記録している。
とんねるずがアーティストとして勢いを無くしたのと同時に、H Jungle With tが台頭してきたのは偶然なのか?
とんねるずとダウンタウンは不仲が常に報じられていただけに(現在では当事者たちが否定しているが…)、浜田の歌手活動は、とんねるずに何かしらの影響を与えたと考えるのが普通だろう。もしかしたら、浜田の活躍がとんねるずの歌手活動を終わらせたのかもしれない。
そんなライバル同士の2組だが、今年5月には浜田がテレビ番組『ごぶごぶ』(毎日放送)の音楽フェスで、小室とタッグを組み『WOW WAR TONIGHT』を熱唱。
「H Jungle with t」は実に約29年ぶりのライブ出演となったが、なんの因果かとんねるずのライブも2人だけのステージは29年ぶりとなる。今年は2組が一時的ながら復活を遂げたわけで、お笑い業界にとって記念すべき年になったと言えるだろう。
配信: 女子SPA!