ワンルーム6畳のマンションを建てるな!なぜ住民は反対してるの?

第871回 今日のこれ注目!ママテナピックアップ
今Twitter上で、千代田区のあるマンションの建設反対運動が話題になっているのはご存じ?

場所はJR秋葉原駅からほど近い神田佐久間町。建設されようとしているのは、ひと部屋6畳、16戸のワンルームマンション。そもそも千代田区には、ワンルーム規制(1戸最低面積が25平米など)の規制が敷かれており、当マンションはその規制を逃れるかのように、小さく分割。8.63坪という小さな土地に、8戸ずつ2棟の計16戸という建設になっている。神田佐久間町の環境を考える会は、こうした住環境が治安を悪化させると考えており、建設を反対しているというもの。

●ワンルーム規制は千代田区以外の自治体も

狭小な物件ができたから治安が悪くなる、というのはいささか言いすぎな部分もあるけれど、地域住民が不安を感じる気持ちもわからなくはない。ちなみに、今回の千代田区のように物件に規制を設けている場所は全国にも数多く存在する。

たとえば、東京都文京区もそのひとつ。専有面積(ベランダ、バルコニー、メーターボックス、パイプスペース等を除く)が40平方メートル未満の住戸をワンルーム形式の住戸と適用し、共同住宅、寄宿舎又は長屋で、ワンルーム形式の住戸が10戸以上がワンルームマンションの建築および管理に関する条例が適用される。

ワンルーム

ワンルームマンションの建築に関する規制は、ここ最近に限ったことではなく、1980年代から始まっていたものの、本格的に規制が始まったのは2002年~2008年頃。こうした動きが強まった背景には、ワンルームマンション居住者のゴミ出しマナーの悪さや自転車の路上駐輪、生活騒音問題などがあり、さらに地元行事に参加しないことを良く思っていない地域住民も多い様子。部屋ごとにオーナーが異なる、いわゆる分譲タイプのワンルームマンションの場合は、所有者もバラバラになり、マンションの管理組合が機能しにくいことが、さらに忌避感を強める原因みたい…。

はたして、どういう決着を迎えるのか? マナーの良い住民が入居して、地域住民と融和の道をたどればよいのだけれど…。
(文・団子坂ゆみ/考務店)