最近、テレビやインターネットで「太陽光パネル」のCMを目にする機会が増え、環境保護や電気代の節約をアピールする内容が目立っています。
しかし、導入にかかるコストを考えると、本当に元を取れるのかどうか不安に感じる方も多いでしょう。そこで今回は、太陽光パネルの導入による具体的な節約効果やその他のメリットについて紹介します。
太陽光パネルの仕組みと初期費用
太陽光パネルは、太陽の光を直接電気エネルギーに変換する装置です。屋根に設置されることが多く、家庭内で使用する電力を生成します。
4.5kWの太陽光パネルを設置すると仮定した場合、かかる初期費用は120万円前後だとされています。内訳は太陽光パネルが約65万円、工事費用が約32万円、パワーコンディショナーが約19万円、架台が約10万円、その他諸費用として約1万円程度です。
ただし、この初期費用はあくまでイメージです。実際の内訳金額や項目が異なる場合もあるため、契約する際は自身で確認しましょう。
太陽光パネルの具体的な節約効果
太陽光発電は夜には発電しないため、家庭で必要な電力をすべてまかなうことはできません。ただし、昼間につくった電気をそのまま使うことで電気代を節約できる可能性があります。
例えば、1kWの太陽光発電システムは年間で約1000kWhの電力を作り、4kWのシステムを設置すれば年間約4000kWhの電力を発電します。一般的な家庭の年間電力消費量は約4892kWhといわれているため、このシステムを導入すれば約82%(4000÷4892=約0.817)の電力をカバーできる可能性があるのです。
電気代に換算すると以下の通りになります。なお、電力料金単価は公益社団法人全国家庭電気製品公正取引協議会が公表している31円/kWhを用いることとします。
<一般家庭の年間電気代>
4892(電力消費量)×31円=15万1621円
<太陽光発電システムを導入している家庭の年間電気代>
4000(発電量)×31円=12万4000円
15万1621-12万4000=2万7621円
試算した結果、太陽光発電システムを導入した場合の年間電気代は2万7621円で、一般家庭と比べると1年間で12万4000円節約できる可能性があることが分かりました。初期費用が120万円の場合、約10年で元が取れる計算になります。
配信: ファイナンシャルフィールド