最近「疲れやすい」…どんな原因が考えられる?医師が男女別に徹底解説!

最近「疲れやすい」…どんな原因が考えられる?医師が男女別に徹底解説!

「疲れやすい」症状が特徴的な病気・疾患

ここではMedical DOC監修医が、「疲れやすい」に関する症状が特徴の病気を紹介します。
どのような症状なのか、他に身体部位に症状が現れる場合があるのか、など病気について気になる事項を解説します。

自律神経失調症

自律神経失調症とは、異常が見つからないにもかかわらず倦怠感や疲労感、頭痛やめまいなどの症状が出る病気です。自律神経と呼ばれる交感神経と副交感神経のバランスが崩れることで発症します。ストレスや生活習慣の乱れが主な原因だといわれていますが、特定の原因は分かっていません。原因となっているストレスを解消し、生活習慣の乱れを整えることで改善できる可能性があります。生活に支障が出るほど症状がつらいときは、精神科や心療内科を受診しましょう。

糖尿病

糖尿病は、血糖値が高い状態が続く病気です。神経障害や網膜症、腎症の合併症を起こしやすいことで知られています。糖尿病には、インスリン分泌細胞であるβ細胞を自身の免疫が破壊してしまう1型糖尿病、過食や運動不足などが原因で発症する2型糖尿病があります。1型糖尿病はインスリンの注射をすることでしか対処ができません。2型糖尿病は、食生活の改善や運動習慣の見直しなどにより血糖値を改善できる可能性があります。多飲や口渇、疲れやすいなどの症状がある場合は、内科や糖尿病内分泌科を受診しましょう。

甲状腺機能異常

甲状腺機能異常とは、甲状腺の働きが亢進したり低下したりすることです。甲状腺機能亢進症はバセドウ病や脳の腫瘍、甲状腺機能低下症は橋本病や下垂体腫瘍などが原因で発症します。どちらも自力で対処することは難しく、薬を使った治療を行うことが一般的です。手が震える、急に体重が落ちた、暑がりになった、疲れやすい場合は甲状腺機能亢進症、体重が増えやすくなる、寒がりになった、すぐ眠くなる、日中も眠い、疲れやすい場合は甲状腺機能低下症が疑われます。これらの症状が気になるときは、内分泌科や耳鼻咽喉科を受診しましょう。

慢性疲労症候群

慢性疲労症候群は、休養をとっても体力が回復せず、疲労感が常に続いている状態のことです。日常生活に影響が出るほど倦怠感や疲労感が続きます。発症の原因はまだよく分かっていません。自分でできる対処法も現在のところないのが実情です。慢性的な疲労感が6か月以上続く場合は、内科を受診しましょう。

低血圧

WHOでは、収縮期血圧が100mmHg以下、拡張期血圧が60mmHg以下の場合を低血圧としています。疲れやすい、立ちくらみ、めまいなどの症状が良く見られます。怪我や心臓病、胃腸疾患などが原因になることもありますが、特定の疾患がなく低血圧になる方もいます。生活に支障が出ているようでしたら、循環器内科を受診しましょう。

うつなど心の病気

うつ病は、神経伝達物質であるセロトニンやノルアドレナリンが減少することで発症するといわれています。人間関係やストレスなどがきっかけとなりやすく、どなたが発症してもおかしくありません。まずはうつ病の原因となっている環境を変え、ストレスを溜め込まないようにしましょう。憂鬱な気分が1日中続いたり疲れやすく何もする気にならなかったりする場合は、精神科や心療内科を受診してください。

「疲れやすい」症状の正しい対処法は?

疲れやすい状態が続いているときは、まず生活習慣を整えて休息をしっかりとることが大切です。食事をバランス良く摂り、睡眠時間を確保して体を休めましょう。適度な運動はストレスを解消したり睡眠の質を良くしたりするのに効果的です。また、就寝の2~3時間前に入浴したり、寝る前に強い光を浴びるのを避けたりするのも睡眠の質を良くするのに効果があります。