イタイイタイ病

イタイイタイ病

イタイイタイ病の前兆や初期症状について

カドミウムの慢性中毒により腎臓障害を発症します。

腎臓は血液をろ過し、体内の老廃物を尿として排出する臓器です。カドミウムが体内に蓄積されると、腎臓の機能が低下し、尿中にたんぱく質が過剰に排出される蛋白尿が見られるようになります。

腎臓障害が進行すると、腎機能が低下し、腎不全に至ることもあります。腎不全は、腎臓が老廃物や余分な水分を適切に排出できなくなり、体内に毒素が蓄積される状態です。
これにより、全身の臓器に影響が及び、様々な合併症が引き起こされる可能性があります。
腎不全の進行により、尿毒症や心不全、さらには命にかかわる状態になることもあります。

また、カドミウムが骨に蓄積されると、骨軟化症や骨粗鬆症をきたし、腰、肩、膝の痛みが生じます。中には口の渇きや頻尿を訴える人もいます。

病気が進行すると、骨をつくるために必要な栄養が流出し、骨が非常にもろくなります。少し体を動かしただけでも骨折してしまうため、痛みで動けなくなり、寝たきりの状態となります。

イタイイタイ病の検査・診断

イタイイタイ病の診断には、カドミウムの暴露歴や症状の聞き取り、生活環境などが考慮されるほか、尿検査や血液検査で体内のカドミウム濃度を測定する方法が用いられます。

また、レントゲンでは骨の強度や骨粗鬆症の度合いから、骨障害の進行具合を判定します。

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