口腔がんができやすい部位・場所
舌
口腔がんが一番できやすい場所は舌であり、口腔がんのうち40%を占めます。
舌でも特に、舌縁にできやすいといわれています。
痛みは少なく、先述したように、白色の沈着物、赤みがみられ、表面がただれることもあります。
特に見た目として、口内炎に似ていることが多々みられるため、自己判断は困難です。
舌がんは初期には、白斑や紅斑があるびらんや小潰瘍がみられます。
さらに進行すると潰瘍と硬結(がんにより組織が硬くなること)を伴う腫瘍を形成します。
また、リンパ節転移をおこしやすいという特徴もあります。
発症したと思ったら、歯科、口腔外科もしくは耳鼻咽喉科を受診すると良いでしょう。
受診時には、いつから見られたかを医師に伝えましょう。遺伝性のがんもあるので、家族にがんの既往がある場合も医師に伝えるようにしましょう。
がんは生活習慣病の一種なので、たばこや酒などの嗜好品といった生活歴も伝えると良いでしょう。
がん病変は、早期発見と早期治療を行うことが最も治療成績が良いので、少しでも疑いがある場合は早めの受診をお勧めします。
歯肉(歯ぐき)
舌がんに続いて多いのは歯肉(歯ぐき)がんであり、全体の30%を占めます。
先述の舌がんと、歯肉がんで口腔がんの70%を占めます。
上顎・下顎ともに臼歯部にガンが発生しやすいのですが、上顎・下顎別では、下顎歯肉は上顎歯肉の約1.7倍多いことが知られています。
自覚症状は乏しく、患者本人は気付きにくいことが多いのですが、歯肉の腫脹や潰瘍の形成がみられます。
また、歯肉は組織が薄いため、比較的早期に顎骨の吸収がみられることから、歯の動揺によって自覚することもあります。
「口内炎と口腔がんの見分け方」についてよくある質問
ここまで口内炎と口腔がんの見分け方などを紹介しました。ここでは「口内炎と口腔がんの見分け方」についてよくある質問に、Medical DOC監修医がお答えします。
口腔がんのがんは主にどんな色が多いですか?
五島 志織 医師
白斑や紅斑がみられることが多いので、白くなっていたり、赤みを帯びていたりしています。
配信: Medical DOC