肺腺がん

肺腺がん

肺腺がんの前兆や初期症状について

肺腺がんは肺の末梢に発生するため、初期症状が現われにくい傾向があります。

咳や痰が2週間以上続いている場合や、痰に血が混じっているような場合では肺腺がんの前兆が起きている可能性があるため医療機関を受診しましょう。

喫煙歴がある人で、喫煙指数(1日の喫煙本数×喫煙年数)が600以上の場合は、肺がんのリスクが高いため、症状が現われていない場合でも肺がん検診を受診しましょう。

肺腺がんの検査・診断

肺がんの検査は、はじめに胸部のレントゲン検査と喀痰検査を行います。

胸部のレントゲン検査は、胸部にX線を照射して撮影し、肺にがんを疑う影がないか調べる検査です。

喀痰検査はがん細胞が痰の中に排出されていないかを確認する検査であり、痰を3日分とり細胞を観察します。
喀痰検査は、50歳以上かつ喫煙指数が600以上である場合に行います。
(出典;がん情報サービス 肺がん検診について)

胸部のレントゲン検査や喀痰検査で肺腺がんが疑われた場合は、胸部のCT検査や組織診を行います。

胸部のCT検査は身体の輪切り状の画像を撮影し、肺の状態を確かめる検査です。
肺腺がんがあった場合、CTではすりガラス結節という特徴的な所見が見られます。

肺腺がんの確定診断には、組織診という病理学的検査を行います。組織診とは病変を顕微鏡で観察する検査であり、観察のために病変組織の一部を採取します。組織を採取するために、気管支の中に内視鏡を挿入する気管支鏡検査を行います。

病変部位が内視鏡で届かないような場所にある場合は、皮膚の上から針を刺して組織を採取する経皮的針生検という手技が行われます。

これらの検査で病変が肺腺がんだと判明した場合は、脳や骨、全身の転移を確認して治療方針を決定するために、MRI検査や骨シンチグラフィ(全身の骨のがんを確かめる検査)、PET検査(全身のあらゆる臓器やリンパ節のがんを確認できる検査)を行います。

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