リンパ浮腫

リンパ浮腫

リンパ浮腫の前兆や初期症状について

初期の段階では、リンパの流れは悪くなっているものの、むくみ症状がないために気づきにくいといわれています。次第に、張りや重だるさといった症状がでてきます。
進行するとむくみが目立つようになり、初期では皮膚を押すと一時的にへこみがみられます。軽いむくみであれば、腕や足を高い位置に上げることで軽減できるでしょう。

さらに進行すると、皮膚の繊維組織が異常に増殖して硬くなりはじめ、徐々に皮膚を押してもへこまなくなります。皮膚が厚くなってイボやかさぶたができるようになった状態を「象皮症」といいます。

また皮膚に小さな袋状のイボを生じる「リンパのう胞」や、リンパ浮腫を起こしている皮膚に衣類のこすれや傷がつくことでリンパ液が皮膚から漏れ出してくる「リンパ漏」が生じることもあります。むくみがひどくなると、関節の曲げづらさを自覚するようになり、日常生活にも支障をきたします。

リンパ浮腫の検査・診断

日本ではがん治療後のリンパ浮腫がほとんどです。そのため診察時に病歴(手術や放射線治療、外傷歴など)を聴き、当てはまればリンパ浮腫を疑います。次に、一般的な診察でリンパ浮腫以外の病気によるむくみでないことを確認し、ほかの病気の可能性を取り除きます。ほかの病気でないことが明らかとなってはじめて、リンパ浮腫と診断されます。

主な検査は、診察や血液検査、CT・MRI・超音波検査などの画像診断、リンパ管造影(リンパシンチグラフィなど)があります。超音波検査では局所的に、MRIでは体全体のリンパや脂肪の溜まり具合をくわしく観察します。リンパ管造影では浮腫がある部分のリンパ管の形やリンパの流れ、むくみの度合いを確認します。

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