世間の常識って本当に正しいの? 離婚式、涙活の寺井広樹さんに聞く「ポジティブにひっくり返す方法」

世間の常識って本当に正しいの? 離婚式、涙活の寺井広樹さんに聞く「ポジティブにひっくり返す方法」

能動的に涙を流し心のデトックスを図る「涙活」、離婚を考えている夫婦の再出発を応援するセレモニー「離婚式」。これらはプランナー・寺井広樹さんから生み出されたものだ。

世間が持つイメージを疑う

――その後、離婚式のプロデュースを始められるわけですが、何かきっかけがあったんですか?

あるとき、大学時代の先輩が離婚話を打ち明けてきたんです。私は先輩の奥さんとも知り合いだったので、「あんなに仲のいい夫婦が離婚するとは!」とびっくりして。そこで先輩に長年の疑問をぶつけたんです。「結婚式があって、なぜ離婚式がないのか?」と。話の流れで、離婚式をプロデュースさせて欲しい、と申し出ました。

最初は反対されましたが、なんとか説得して第1回の「離婚式」を開催しました。式の途中は冷や汗の連続でしたが、最終的には先輩夫婦や列席者から「思ったより良かった」「感動したよ」と言っていただき、ホッとしました。でも、そのときはビジネスにしようという意識はなかったんです。

2回目は、1回目の参列者から依頼されて。まさか2回目があるとは思っていなかったのですが、そのうちプロデュース料としてお金をいただくようになり、ビジネスに変化していきました。思いつきが形になって、どんどん膨らんでいきましたね。

私はもともと離婚に対して、ネガティブなイメージは持ってなかったんです。「新たな出発、門出」と受け取っていました。でも、世間一般的にはネガティブなものとされている。その価値観をひっくり返したいという気持ちがありました。指輪をハンマーで叩き潰すことで、元夫婦の表情が明るくなるイメージがパッと湧いてきたんです。


離婚式のセレモニーの一つ、指輪割り。結婚式のケーキ入刀をひっくり返した、最後の共同作業。これで吹っ切れた、という声も多い

――涙活は、離婚式の中からから生まれたそうですね?

離婚式では旧郎旧婦(新郎新婦の反対)が出会ってから別れるまでの写真をスライドショーで流すのですが、旧郎様はそれをみて号泣します。女性のほうがよく泣くというのが一般的なイメージかもしれませんが、多くの離婚式では旧婦様のほうが冷静で、号泣されるのはたいてい旧郎様です。

そして泣いたあと、すっきりとした顔に変わるのを見て、涙のパワーに着目し「涙活」を思いつきました。悲しくて涙を「流してしまう」のではなく、能動的に涙を流してすっきりしよう、と。これも、泣くことがネガティブなことだという世間の価値観をひっくり返そうとしたんですね。

――子どもの頃から「ものごとの見方が人とは違う」という自覚はありましたか?

自分でも「変わってるな」と思っていましたが、中高生の頃って、はみだすと叩かれたりいじめられたりするから、怖いんですよね。極力おさえようとしていた。でも時間が経つとそれが個性になる。大人になると「変わっていること」が評価されたり、ビジネスにつながったりすることも多々あるわけですから。

「俺って変わってるのかな」と悩んでいる学生には「変わってていいんだよ」って言ってあげたいですね。

――寺井さんは次々と新しい企画を生み出していますが、そのモチベーションはどこから生まれてくるんでしょうか?

私は、偉い人になりたいとは思わないんです。自分が作った仕事やサービスが回りまわって、家族や友人の笑顔に結びついていくことが明確にイメージできている。それがモチベーションになっていますね。涙活で救われたと言ってくれる人も多いし、感謝のお手紙をいただくと「ああ、やってて良かったな」と思います。

――生き方や進路に悩んでいる人に、メッセージをお願いします。

選択肢は狭めないほうがいいんじゃないかなと思います。私は就職するときに「この業界が成長する」という観点で人材ビジネスの会社を選びましたが、海外に行ったらもっといろんな働き方があった。いろんな生き方があるし、正解なんて一つじゃないですから。

自分の向き、不向きって、やってみないと分からない。とにかく思いついたら、動いてみることです。一歩踏み出すってなかなかできないことだけど、頭の中にあるのと行動に移すのとは全然違います。アイデアって、形になるまでは無いのと一緒ですからね。

とにかくいろんな生き方に触れて、「自分が何をしたいのか」と照らし合わせていけばいいと思います。

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クリスクぷらす
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「多様な生き方」を伝えるウェブメディア。人間関係の悩みや発達障害、うつ、引きこもり、LGBT、学歴、職業、生き方など、幅広いテーマを取り扱います。
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