脳梗塞

脳梗塞

脳梗塞の前兆や初期症状について

脳梗塞の前兆の症状は、冒頭にも述べたように、しゃべりにくさや片側の麻痺やしびれ、顔のゆがみなどが起こります。脳梗塞であれば症状が持続しますが、一時的に症状が起こり、完全に消失する状態を、一過性脳虚血発作といい、脳梗塞の前兆です。また、脳ではなく、目の血管が一時的に詰まると、一時的に片目が見えなくなったり、上半分もしくは下半分が見えなくなったりします。一過性黒内障といい、こちらも脳梗塞の前兆として大変重要です。
初期症状も、繰り返しになりますが、しゃべりにくさや片側の麻痺やしびれ、顔のゆがみが中心です。ふらつきやめまい、両目で視野が欠けるなどの症状が出現することもあります。
今まで紹介した症状は、たとえ一時的なもので完全に治ったとしても、治療と検査が必要な場合があります。必ず病院を受診しましょう。
脳内の血流が遮断される疾患の前兆や初期症状が見られた場合に受診すべき診療科は、神経内科、脳神経外科です。脳内の血流が遮断される疾患であり、神経内科や脳神経外科で診断と治療が行われています。

脳梗塞の検査・診断

診断に必要な検査

脳の画像検査として代表的なものは、放射線を用いるCT(Computed Tomography)検査と磁力を用いるMRI(Magnetic Resonance Image)検査です。
CT検査は簡便で、多くのクリニックなどでも導入されており、検査を受けやすいです。単純CT検査は、脳梗塞のうち、ある程度時間の経ったものを検出することができます。発症してすぐの脳梗塞は、単純CT検査で異常があることがありますが、正確に判断をするためには、しっかりとトレーニングが求められます。また、全く異常がない場合もありますので、単純CT検査のみで脳梗塞を否定できません。
そのため、脳梗塞を診断する検査として重要なのがMRIです。CT検査より時間、費用はかかりますが、発症してすぐの脳梗塞のうち、ほとんどを診断することができます。多くの病院では、脳梗塞の診断にはMRIを用います。ただし、MRIを設置しているクリニックは、多くありません。脳神経内科や脳神経外科、放射線科などを標榜しているクリニックであれば、MRIがあるかもしれません。近くにそのようなクリニックがなければ、総合病院などを受診しましょう。
CT検査でも、造影剤を使い、弱点を補う検査法が出てきました。CT灌流画像法は脳の血流状態まで確認することができ、MRIにはない特徴があります。小さな脳梗塞では有効ではありませんが、大きな脳梗塞では、MRIよりも得られる情報が多い検査です。どの病院でも実施できるわけではありませんが、近年注目されている検査です。

原因特定のための検査

脳梗塞の診断がついたあとには、原因を調べることになります。超音波検査(心臓、頚部血管、下肢静脈など)、不整脈検査(ホルター心電計、植え込み型心電計など)を行い、原因に迫ります。

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