「カリウムを下げる食べ物」についてよくある質問
ここまでカリウムを下げる食べ物を紹介しました。ここでは「カリウムを下げる食べ物」についてよくある質問に、Medical DOC監修医がお答えします。
カリウムが高くなると、どのような病気を発症しやすいですか?
武井 香七 医師
カリウムが高くなると心筋の興奮にも影響を及ぼし、不整脈を発症します。さらに高カリウム血症が進行すると、心臓から全身に血液を送り出す心室の興奮が抑制され、致死性不整脈とも呼ばれる心室細動を引き起こします。数分で意識を消失し、数十分で死に至る可能性がある危険な状態です。カリウム値の異常を指摘された方は、医師の指示のもと正しく治療を進めましょう。
カリウムの量が少ない飲料水を教えて下さい。
武井 香七 医師
水や白湯にはカリウムが含まれていないため、カリウムの含有量を気にせずに飲めます。コップ一杯200mlの麦茶に含まれるカリウムの量は、12mgです。日本茶の一種である玉露200mlにはカリウムが5,600mg、抹茶には5,400mgも含まれています。日常的な摂取は避け、日々の水分補給には麦茶を選ぶとよいでしょう。また、コーヒー150mlには100mgのカリウムが含まれていますが、紅茶150mlのカリウム含有量は12mgです。嗜好飲料にはコーヒーよりも紅茶がおすすめです。
編集部まとめ
カリウムは筋肉の興奮や体内の水分調節、血圧コントロールに重要なミネラルの一種です。
腎機能の低下や薬剤の影響などによって高カリウム血症になると、消化器症状や神経症状、知覚異常などの症状を引き起こします。
さらに悪化すると、心室細動という命に関わる不整脈を引き起こす危険があるため、健診で異常値を指摘された場合は早急に病院を受診しましょう。
血中のカリウム濃度を下げるには、日々の食事を見直しカリウム摂取量を減らすことが重要です。
カリウムの多い食品を全て排除するのではなく、頻度や量を減らすなど、ご自身に合った継続可能な方法でカリウム摂取量を減らしていきましょう。
配信: Medical DOC