保険が適用されない入れ歯については「おまかな目安として、最低でも40万円前後、高い場合だと100万円以上かかる」そうです。高額だからこそ、事前に確認しておきたいポイントなどについて「くろさき歯科」の黒崎先生に解説してもらいました。
※この記事はMedical DOCにて【目立たずよく噛める「テレスコープ義歯(ドイツ式入れ歯)」と普通の入れ歯の違いを歯科医が解説】と題して公開した記事を再編集して配信しており、内容はその取材時のものです。
≫ テレスコープ義歯と保険適用の入れ歯はここが違う。装着感、メリット・デメリットを解説
監修歯科医師:
黒崎 俊一(くろさき歯科)
日本大学歯学部卒業。日本大学大学院歯学研究科修了。その後、埼玉県さいたま市に「くろさき歯科」を開院。院内には虫歯・補綴(入れ歯)・歯周病・矯正・小児歯科の認定医・専門医が在籍。各分野のエキスパートが連携し、信頼できる質の高い医療を提供している。歯学博士。日本補綴歯科学会専門医。
編集部
テレスコープ義歯を検討する際に、歯医者さんに確認しておきたいポイントなどあれば教えてください。
黒崎先生
まず、テレスコープ義歯は高額になることが多いので、実際にどういう入れ歯が出来上がるかの「サンプル」を必ず見せてもらうようにしてください。サンプルがない場合はインターネットの画像などを活用して、出来上がりのイメージを歯科医と共有しておきましょう。
編集部
テレスコープ義歯を検討するうえでは、やはり費用面が気になります。目安としてどのぐらいかかるのでしょうか?
黒崎先生
保険が適用されない入れ歯については、同じタイプのものでも治療を受ける歯科医院で費用が異なるため注意が必要です。おおまかな目安として、最低でも40万円前後、高い場合だと100万円以上かかることもあります。したがって、治療前に「総額でいくらになるのか」もしっかり確認しておきましょう。
編集部
そのほかに、注意しておきたいポイントはありますか?
黒崎先生
「値段が高い=質が良い」と思いがちですが、「高いから良い入れ歯なんだろう」という理由だけで選んでしまうのは得策とは言えません。むしろ、高額だからこそ目先のことだけにとらわれず、長い目で見たときに自分にとってプラスなのかどうかも考えていただきたいですね。
編集部
将来的なことも考えて検討することが大切ということですね。
黒崎先生
そうですね。高額な入れ歯を作るときは、残っている歯がもしダメになったときに「修理してそのまま使えるのか」、それとも「新しく作り直すのか」も確認しておく必要があります。値段が高い入れ歯をまた一から作り直すとなると、負担も大きくなりますからね。入れ歯を検討する際には、将来に起こり得るトラブルについても事前に聞いておくのが理想的でしょう。
編集部
最後に、読者へのメッセージをお願いいたします。
黒崎先生
「入れ歯はインプラントと比べて噛めない」という話が言われていますが、テレスコープ義歯は「しっかり噛める」という点でとても優秀な入れ歯です。インプラントをしたくてもできない人には非常に有効な治療法ですので、ぜひこの記事をきっかけに世の中に広がってほしいと思います。
配信: Medical DOC
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