不倫現場に遭遇してしまった……。
配偶者の不倫現場を目撃したことによって、慰謝料請求や離婚をしたいと考えている方もいらっしゃるかもしれません。
今回は、
配偶者の不倫現場を目撃した場合の対処法
不倫現場を目撃した時にやってはいけないこと
「不倫現場を目撃したこと」は慰謝料請求の証拠になるのか
そして、
不倫現場の目撃以外に有効な不倫の証拠や今後の対応
についてベリーベスト法律事務所の弁護士が解説します。
1、配偶者の不倫現場を目撃した場合の対処法
配偶者の不倫現場に偶然遭遇してしまったり、意図的に不倫現場を目撃したりする場合もあるでしょう。
もし不倫現場を目撃した場合には、感情を抑え、然るべき対処を行うことが大切です。
具体的には、以下のように対処しましょう。
冷静になる
現場の証拠を押さえる
相手が気付いていない場合には見つからないようにする
(1)冷静になる
配偶者の不倫現場を目撃してしまうと、相手に詰め寄るなど感情的な行動に走ってしまいがちです。
悲しみや怒りなど、さまざまな感情が込み上げてくることは当然でしょう。
しかし、感情的になることは、適切な判断能力を鈍らせてしまいます。
どんな場面を目撃しても、冷静さを欠いた行動を取らないように、深呼吸をして理性を保つように心掛けてください。
(2)現場の証拠を押さえる
配偶者が浮気をしている場合には、離婚や慰謝料を請求することができます。
離婚や慰謝料請求を行うには、「証拠」が必要です。
配偶者が「不倫はしていない」と言い逃れできないように、不倫現場の証拠を押さえましょう。
ただし、不倫現場を目撃して「不倫を見た」という証言だけでは立証が難しいというのが現実です。
客観的に見て、不倫をしていることが分かる「証拠」が必要だといえます。
例えば、2人がホテルに入っていくところや、家のベッドに2人がいる場面など、決定的な証拠を、可能な限り相手に見つからないように写真などで撮っておきましょう。
(3)相手が気付いていない場合には見つからないようにする
不倫現場を目撃すれば、腹が立って現場に介入したくなるでしょう。
しかし、(1)でも述べたように、まずは冷静さを保つことを忘れてはいけません。
配偶者や不倫相手が、不倫現場を目撃されていることに気付いていないのであれば、そのまま見つからないようにしましょう。
配偶者も不倫相手も、不倫をしていることがバレたと気付けば、不倫の証拠を消そうとする恐れがあるからです。
そして、今後はバレないように用心深くなり、証拠集めが困難になってしまう可能性があります。
不倫現場を目撃しても、介入したい気持ちをぐっと抑え、相手に見つからないようにすべきでしょう。
2、不倫現場を目撃した時にやってはいけないこと
前章で、不倫現場を目撃した場合の対処法を紹介しました。
「実際に不倫現場を目撃したら、混乱して頭が真っ白になってしまうかもしれない……。」と心配される方も多いと思います。
しかし、不倫現場では「やってはいけないこと」もあり、万が一違法行為ならば、配偶者や不倫相手に損害賠償請求や刑事訴訟される恐れもあります。
適切な対処を行えるようにするためにも、不倫現場を目撃した時にやってはいけないことについて、しっかり把握しておきましょう。
(1)感情的になり暴力を振るう
不倫現場を目撃して感情的になれば、頭ではいけないことだと分かっていても暴言を吐いたり、暴力を振るったりなど、普段ならばしない行動を取ってしまう恐れがあります。
ドラマや映画などで、不倫現場に遭遇し、配偶者や不倫相手に平手打ちをして、修羅場となるシーンを観たことがある方も多いのではないでしょうか。
しかし、実際に暴力を振るえば、刑法の暴行罪に該当します。
髪を引っ張る、肩を押す、物を投げつけるなどといった行為も暴行です。
万が一、暴行によって相手が怪我をすれば、傷害罪となってしまう恐れもあります。
暴力によって、相手から慰謝料請求されてしまったり、逮捕されたりする可能性もあるので、絶対に暴力は振るわないようにしましょう。
(2)相手のスマホや財布の中身を無理矢理確認する
浮気現場を目撃した場合、他の浮気の証拠や相手の身分を確認するために、スマホや財布の中身を無理矢理確認しようとする人も少なくありません。
しかし、相手が許可していないにも関わらず無理に確認することはやめましょう。
証拠が出たとしても、無理に強要して確認した物ならば証拠として認められない可能性があります。
特に、不倫相手のスマホなどを無理矢理取り上げてしまうと、刑法の器物損壊罪に該当する恐れがあるため、注意が必要です。
(3)脅迫する
不倫現場を目撃し、相手に対して「会社に証拠写真をばらまく」「近所に言いふらす」などといった発言をすることは、恐喝罪に該当します。
腹が立って、相手を陥れるような発言や、脅すような発言をしたくなってしまうかもしれません。
しかし、相手を脅迫するような発言は、相手から慰謝料請求されてしまう恐れがあります。脅迫のような発言は堪えましょう。
配信: LEGAL MALL