三木道三「一生一緒にいてくれや」の“女編”が大ヒットした女性歌手の“意外な現在”

三木道三「一生一緒にいてくれや」の“女編”が大ヒットした女性歌手の“意外な現在”

 三木道三「Lifetime Respect」のアンサーソング、「Lifetime Respect -女編-」で一躍有名となったダンス&ボーカルグループの「RSP」。2007年のベストヒット歌謡祭と第40回日本有線大賞でそれぞれ最優秀新人賞を受賞し、話題を呼びました。


 6人組だったグループはその後、体制変更によりボーカルのAiさんとSakiさん(Instagram:@saki8mt)ふたりのユニットとして2013年の解散まで活動。現在は互いにソロで活躍し、Sakiさんはライブ配信を行う“ライバー”としても新たなファンを獲得しています。

 シンガーソングライター、ライバー、ボイストレーニング講師と、多方面で活躍するSakiさんに、RSP時代の思い出や現在の活動についてお話を聞きました。

RSP以前は地元の福岡で音楽活動


 RSPのデビューは2006年。オーディションプロジェクト「REAL STREET PROJECT」(※ソニー・ミュージックエンタテインメントと読売テレビ主催)にて、5000組を超える候補者から選ばれたメンバーにより結成されました。

 合格メンバーのひとりだったSakiさんは、子どもの頃から歌手になりたいという夢を持っていたとのことですが、デビューまでの道のりは紆余曲折に満ちたものでした。

「高校2年生から地元・福岡の音楽スクールに通い、高校卒業後はバンドの生演奏があるホテルでアルバイトをしながらジャズを学んでいました。じつは地元時代、デビューする話が出ていたんです。在籍していたスクールから、女性二人組のユニットをデビューさせることになって。楽曲先行のユニットだったので、たまたま曲の雰囲気に合っていた私に白羽の矢が立ちました。それが19~20歳のときです」

 デビューに向けて上京の準備をしていたものの、結局話は立ち消えに。地元に残ることになり、今度は福岡を拠点とするダンス&ボーカルグループにサブメンバーとして加入します。

「お祭りに出演したり、結婚式で歌ったりする4人組のグループでした。でも冬になるとお祭りがなくなるので、仕事が減ってしまうんですよね。だから冬の間は、私とリーダーの2人でクラブでライブ活動をしていました。そのとき、『何かオーディションを受けてみよう』という話になったんです」

そのとき偶然目にした雑誌に載っていたのが、デビューまでの過程をドキュメンタリー番組として流す「REAL STREET PROJECT」の応募案内。Sakiさんは当時の相方とふたりで、このオーディションに挑みました。

オーディションに合格するも、デビューシングルは低迷

「今だから話せますが、じつは一次審査に受かったとき、私だけ納得のいかない顔をしていたと思います。一緒に挑戦した相方が落ちてしまったので、『なんで私だけ?』って。もちろんオーディション担当者の方からは事前に『チームで受けても両方受かるとは限りませんよ』って説明されていたんですが。頭では分かっていても、心が追い付いていなかったのかも」

 Sakiさんは「このままオーディションを蹴って相方と活動していくのか、次に進んでみるのかすごく悩んだ」と、当時の気持ちを振り返ります。

「でも最終的にはチャレンジしてみたいと思ったんです。もしオーディションを途中で離脱したら、やめたことを人のせいにしてしまうかもしれない。自分の人生だし、どこまでいけるのか試してみたくなったんですよね」

 自分の可能性に挑戦してみたい。そう覚悟を決めてオーディションと向き合った末、最終審査に合格。RSPとしてデビューへの道を掴みました。しかし、1stシングルの「A Street Story」(※2006年12月リリース)はオリコン最高順位55位と奮わず。

 レコード会社から「2ndシングルで5万枚以上売れなかったら契約終了」と言われ、メジャーの厳しさを知ったSakiさん。「Lifetime Respect -女編-」は、そんな厳しい状況の中リリースされました。

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