【夏休みの自由研究にもピッタリ!】ハックルベリーでおもしろ科学実験キッチン!

第908回 今日のこれ注目!ママテナピックアップ
ブルーベリーのような見た目だけれども、あまり日本では馴染みの無いベリーの種類に、ハックルベリーという品種があります。北米などでは一般的な食材として、ジャムなどに利用されていますが、食品などに混ぜ込むと、ちょっとした科学実験になると話題なんです。

●目に優しい?アントシアニンが豊富!

ハックルベリーはブルーベリーと同じく、目にいいと言われる成分「アントシアニン」が豊富に含まれています。紫色の実はアントシアニンがたっぷり含まれている証拠! 特にガーデンハックルベリーと呼ばれる種類には、実を潰す作業をするだけで、衣類が紫に染まるほどのアントシアニンが含まれています。

ハックルベリー

●ホットケーキミックスと混ぜると…

ジャムにして食べるのが一般的なハックルベリーですが、ホットケーキミックスと混ぜて、パンケーキにすると、作成工程から色々楽しむことができると話題です。まずしっかりと潰したハックルベリーを、焼く直前の液状のホットケーキミックスに混ぜ合わせます。すると、濃い紫だったハックルベリーが、とても人間の食べ物とは思えない、鮮やかな青紫色に変化しちゃうんです!


さらによく混ぜ合わせた物をフライパンで焼くと、今度はどす黒い感じの暗い青に変色していきます。かなり食欲を減退させる感じの色ですが、味はおいしいのでご心配なく! そして仕上げにレモン汁をかけると…、なんと再び鮮やかな紫になります。

●アントシアニンは、理科で使ったあの食材と同じ!

ハックルベリーの色の変化の原因は、大量に含まれているアントシアニン。実は理科の実験で、酸性かアルカリ性かを調べるためにリトマス紙とともによく使われる、ムラサキキャベツと同じ成分なんです。そのため、ホットケーキミックスと混ぜると、ホットケーキミックスに含まれる重曹がアルカリ性のため、青紫へと変色し、加熱することで化学反応が促進され、深い青へと変色すると言う仕組み。


もちろん加熱したあとも、その性質は残っているので、酸性のレモン汁をかけると、アルカリ性が中和されて、元の紫色へと戻るというわけですね。


ちょっと見た目は毒々しい色になるハックルベリーパンケーキ。見た目と味のギャップでも楽しめますし、子どもと一緒にちょっとした科学実験にもなるので、週末のおやつ作りを親子で楽しんでみては?
(文・姉崎マリオ)