使う人によってベストな洗濯機は異なる
――洗濯機を買うときに、縦型・ドラム式などの型や種類で悩む人も多いと思うのですが、中村さん一押しの洗濯機などはありますか。
中村さん「この質問に関しては、洗う人の好みや生活・使い方による、とお答えしています。型に関して言えば、先ほどお話したように、縦型は多少衣類を詰め込んで洗っても、自分で水量等を調整して、洗濯することができます。普段着を、毎日たくさん洗いたい人に便利な型だと言えます。
一方で、ドラム式は衣類を詰め込みすぎると効果が半減してしまいますが、少ない水で汚れを落とし、乾燥までできるという便利さがあります。洗濯をとにかくラクに終わらせたい人に向いています。
どちらの型が優れているかというよりも、自分の生活にどちらがあっているか、と考えることが重要だと思います。種類についても、機能は違えど効果が大きく違うということはないので、自分の生活や好みに合わせて選ぶことが正解だと思っています。まずは、洗濯機を選ぶ前に、すすぎの回数や入れる衣類の量を見直して、きちんと汚れを流すことも見直してみてくださいね」
どの洗剤を使うかよりもどう使うかが大事
――洗剤もたくさん種類があり迷ってしまいます。こちらも一押しの洗剤などあれば教えてください。
中村さん「洗剤も同様に、『どの洗剤がいいですか?』とよく聞かれますが、これこそ洗う物による、と答えています。液体洗剤より粉末洗剤のほうが洗浄力が高い、などの違いはありますが、汚れ具合と素材にあわせて洗剤を選ぶことがとても大事です。メーカーやブランドよりも、まずは普段着用・オシャレ着用・強い汚れ用で洗剤を使い分けてみてください。」
――中村さんのご自宅には、たくさんの洗剤がありますが、どのように使い分けているのでしょうか。
中村さん「これは洗剤というより、洗剤の成分をそれぞれ別々にしたものです。汚れの強さや衣類の種類、仕上がりに合わせて、各成分を自分で調合して使っています。市販の洗剤は、このような調合があらかじめされています。そのため、あらゆる汚れに必要そうなな物が入っているのですが、逆に言うと、そこまで洗浄力が必要なくても、余分に入っている場合も多いのです。
僕は、市販の洗剤を『鍋の素』に例えて説明するのですが、鍋を作るときに鍋の素を使えば、必要なものが全部入った鍋ができますよね。でも、自分の体調や好みに合わせた味ではない場合も多い。そのときの気分や体調にあわせて、自分好みの鍋を作りたいときは、出汁の量や入れる調味料を自分で考えて調理します。
これと同じで、洗剤も自分好みの洗い上がりにするために、必要なものを組み合わせて洗っています」
配信: 女子SPA!