誹謗中傷とは?5つの具体例や批判との違い・どんな罪に問われるか解説

誹謗中傷とは?5つの具体例や批判との違い・どんな罪に問われるか解説

「誹謗中傷」とはどのようなものなのでしょうか。

今回は、誹謗中傷対策に精通したベリーベスト法律事務所の弁護士が、

誹謗中傷の意味
誹謗中傷の具体例
誹謗中傷と批判との違い
誹謗中傷をした人が問われる責任

等について解説します。

1、誹謗中傷の言葉の意味

「誹謗中傷」は、「誹謗」と「中傷」の2つの言葉が合体した言葉です。

法律用語ではありません。

まず「誹謗」とは、悪口、陰口、誹り(そしり)を意味します。

そして「中傷」とは、根拠のないことで名誉を傷つけることを意味します。

今日では、「いわれのない悪口」を意味して使用する場合が多いようです。

2、誹謗中傷の具体例

では、どのような言葉が「誹謗中傷」になるのでしょうか。具体例を見ていきましょう。

これらのケースは全部、発信した者に対して法的責任を問うことができるケースです。

(1)真実でない犯罪歴

真実でない犯罪歴を吹聴することは、誹謗中傷になります。

実例として、ある学校のサークルメンバーによる犯罪について、犯罪とは一切無関係なのに、そのサークルに所属していたというだけで、犯行グループの一員であるとネット掲示板に書かれた、という事案がありました。

本件では、コピー&ペーストされて、拡散されてしまい、被害は大きなものになりました。

(2)容姿や性格を罵倒

容姿や性格を罵倒することも誹謗中傷です。

仲良く交流していたSNSメンバーと仲違いしたら、「キモい」「根暗」「つまらない性格」「目(鼻、口)が変」「髪が汚い」など、姿形や言動について、否定的、攻撃的なことを記載されるようになった、というのは本当によくあります。

(3)殺すぞ!などの脅し

殺す!などの脅しの表現も、誹謗中傷です。

ネット上の論争がエスカレートした挙句、激高した相手が、ネット掲示板に「殺す!」、「後ろに気をつけろ!」などの脅しを書き込むようになることはよく起こります。

(4)プライバシー権を侵害

プライバシーとは、ざっくりといえば「個人のこと」です。

プライバシー権とは、古くは私事をみだりに公開されない権利とされてきました。

名前、住所などはもちろん、家族構成、学歴、彼氏や彼女の存在、趣味嗜好など、あらゆることと考えてよいでしょう。

これらのことを暴露されることも、誹謗中傷です。

ネット掲示板に、氏名、住所、電話番号などのプライバシー情報が暴露されてしまうこともあり、このようなことをされれば、変な手紙が届いたり、いたずら電話がかかってくるなどの実害も発生します。

(5)販売する商品を悪く言う

個人ではなく法人や団体に対しても誹謗中傷はあります。

会社が販売する商品について、悪く言うことも誹謗中傷です。

実例として、製造販売している商品に有害物質が含まれていると根拠もないことをネット掲示板に書かれて、売上が激減してしまったという事案があります。

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