竜巻の発生リスクが高まったときや竜巻発生時にどう避難するのか?
竜巻注意情報が発表されて竜巻の発生リスクが高まったときや実際に竜巻が発生したときは、身の安全を守る行動を取って少しでも被害を防ぐように努めましょう。
そのとき屋外と屋内では避難方法や取るべき行動が異なるので、それぞれ紹介します。
屋外での避難のポイント
屋外で竜巻が発生したら、ビルやショッピングセンターなど頑丈な建物や構造物に入ってください。
車庫、物置、プレハブといった小さい建物は、竜巻で全壊する恐れがあります。その場合、倒壊した建物の下敷きになることもありうるため危険です。自動車の中も同じ理由で安全ではありません。
近くに頑丈な建物がない場合は、竜巻による飛散物を避けるために側溝やくぼ地などの低地に入って頭や首を手で守ってください。
竜巻は一定方向に進むため、竜巻から逃げるときは竜巻の進路に対し、直角の方向へ逃げましょう。
屋内での避難のポイント
屋内にいる場合は、竜巻による窓ガラスの飛散や飛散物の侵入を防ぐために、窓やカーテンを閉めて家の1階で窓のない部屋に移動してください。木造建築であれば窓がないお風呂場やトイレに逃げ込むのも有効です。
1階に避難するのは、2階に比べて1階の方が頑丈な作りの柱が多く、竜巻によって吹き飛ばされるリスクを減らせるためです。竜巻が通り過ぎるまでは、机やテーブルなどの下に入って身を小さくして過ごしてください。
まとめ
竜巻から身を守るためには、竜巻の特徴を正しく知ることが大事です。竜巻はピンポイントの予想が難しい気象現象ですが、積乱雲によってもたらされることは分かっています。また竜巻が起こりやすい気象状況は気象情報や雷注意報などを通じて事前に分かり、リアルタイムの危険性は竜巻注意情報や竜巻発生確度ナウキャストでも把握できます。これらの気象情報を活用して、竜巻が発生する可能性が少しでもあるなら早めに備えましょう。
(記事の一部内容を2024年10月25日に更新)
<執筆者プロフィル>
田頭孝志(たがしらたかし)
防災アドバイザー/気象予報士 田頭気象予報士事務所
愛媛の気象予報士・防災士。不動産会社の会員向けの防災記事、釣り雑誌にコラムの連載・特集記事の執筆、BS釣り番組でお天気コーナーを担当したほか、自治体、教育機関、企業向けに講演を多数 ・防災マニュアルの作成に参画。
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配信: 防災ニッポン