松本人志、訴え取り下げは事実上の“敗訴”
とうとう松本人志が逃げ出した。11月8日、自身の性加害を報じた「週刊文春」の発行元である文藝春秋などを相手に巨額提訴していた松本だが、その訴えを取り下げたのだ。当然だろう。このままいけば松本は、さらに追い詰められることになっただろうから。
裁判で文春サイドは取材経過や膨大な証拠を提出、その中には被害者A子さんが飲み会直後に知人に送った「危なかった」「やんわり対応して最後のところはギリギリ守れた」という“性加害の証拠LINE”もあった。
一方、松本サイドはA子さんとその相談相手の中村信雄弁護士に対し、裁判への出廷妨害工作を行い、それを文春側に暴露されるという事態も起こっている。どう考えても松本不利の状況だが、さらに裁判が続けば重要証人が次々と出廷し、法廷でも松本を告発する可能性が高まっていくからだ。よって、これは事実上の松本敗訴と言っていい。
松本人志に関して、怪しく不可解な動きを見せる女性週刊誌
しかし女性週刊誌は、そうは思っていないらしい。本欄でも何度も指摘しているが、これまで女性週刊誌は松本の性加害に関し、怪しく不可解な動きを見せ続けてきた。
「週刊女性」は松本の性加害に対し、それを否定するかのような記事をいくつも掲載し、松本の援護射撃を行い、「女性セブン」は元編集長が松本を告発したA子さんと中村弁護士に対し、裁判で証言しないよう妨害工作を画策するという信じ難き行為に及んでいる。そして「女性自身」は、松本サイドだけではなく文春サイドも裁判で疲弊し“和解”を望んでいるかのような記事を掲載した。もちろん松本が“訴えを取り下げた”今回も、だ。
まずは「週女」。今回のことは松本が「なるべく早く裁判を決着させ、芸能界復帰を望んで」いたためだとして、まるで芸能界復帰が“当然”の規定路線のように記事を展開、その場所は、なんばグランド花月だとか、『ダウンタウンのガキの使いやあらへんで!』(日本テレビ系)だとか、『M-1グランプリ』(テレビ朝日系)だとか、動画配信サービスの番組だとかを“期待を持って”紹介する。
しかも、この記事が悪質なのは、“松本が訴えを取り下げた”という表現は一切なく、代わりに「裁判が決着」「電撃決着」などと、まるで松本が“素晴らしい決断”をしたかのような印象操作をしていることだ。
一方「自身」は、今回は結構まともだ。裁判が予断を許さない状況にあり、勝訴しても時間がかかり、敗訴となれば芸能界復帰は絶望的、よって「潔白を証明できないままでも、訴訟を早期に終了させるしかなかったといえる」と分析した。さらに今後、松本がテレビ地上波で復帰すれば、クレームが殺到する可能性をも指摘している。
とはいえ、松本がそんなテレビ局の態度が気に入らなく「もうテレビには出なくてもいい」と強気に語っているというエピソードを紹介する「自身」の真意は、もし地上波出演がかなわなかった場合、テレビ局が松本を使わないのではなく松本自身の選択だ、という逃げ道を作ってあげているのでは? と思うのは穿ち過ぎか(笑)。
配信: サイゾーウーマン