5.ストレスからの八つ当たり
猫はストレスが原因となって、ガブッと噛んでくることもあります。引っ越し、新しい家具、ほかの同居動物、生活リズムの変化など、猫にとって不安な状況がストレスとなり、八つ当たりするのです。
猫の行動学では、このように感情や興奮を別の対象に向けて発散する行動のことを「転嫁行動」と呼んでいます。ストレスとなる原因はさまざまですが、転嫁行動は、猫の精神的な負担が大きすぎる際に見られる反応なので、一度だけでなく頻繁に噛んでくることが多くなります。
飼い主にできることは、猫の生活で変化した部分を特定して、できるだけ改善するように努めることです。たとえば、転居などの環境の変化を戻すのは非常にむずかしいものですが、猫のトイレの位置や砂を変えてみたなどであれば、以前のものに戻すなど対応可能な部分があるかもしれません。
原因はひとつだけとは限らず、複数が重なることも考えられます。ストレスの軽減には、猫が安心できる隠れ家の確保や、遊び時間を設けることが効果的な対策となります。
まとめ
猫が突然噛んでくる行動には、遊び本能や注目欲求から体調不良の警告まで、いろいろな理由があります。
噛み方が甘噛みであっても、かなり痛いですし、本気で猫に噛まれたら穴が開いてしまうでしょう。
しかし、一見ネガティブに思える猫の噛みつき行動も、猫なりに積もり積もった思いをぶつけてきていることに間違いありません。猫の困った問題行動だと感情的にならずに、猫が噛む行為に至った原因も考える必要がありそうです。
そして、噛む原因として体調不良の気配があるようなら、すみやかに獣医師に相談するようにしましょう。
配信: ねこちゃんホンポ
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