●休日は“夫婦一緒に過ごす”にこだわるのではなく、夫婦互いの思いを尊重し、バランスのとれた休日計画を!
「共働き夫婦は、互いの帰宅も遅かったり、平日はなかなかゆっくり夫婦で会話する機会も、共有する時間もなかったります。そうなると、休日くらいは、“夫婦一緒に過ごさなければ…”と思ってしまうのです。しかし、この“しなければならない”というこだわりが、実は夫婦の休日を残念なものにしてしまう原因になることもあるのです」(高草木さん 以下同)
平日も仕事で夫婦の時間が確保できないのに、休日も一緒に過ごせないとなると、互いの気持ちが離れていってしまうのではないか? という不安が一緒に過ごすことへのこだわりを生むという。しかし、現実は一緒に過ごしているにもかかわらず、夫婦がギクシャクしてしまっているのだ。
「つまり、“休日一緒に過ごす”ということにこだわらないことが大事なのです。その思いにとらわれすぎると、“夫婦で同じことをして過ごさなければならない”という感覚に襲われがちです。そうすると、夫婦のどちらかが相手に合わせることになるため、合わせるほうはだんだん苦痛になってきます」
その後は、お互いのやりたいことを押し付け合い言い争いになるのがよくあるパターン…。
「休日は、それぞれにとって貴重です。妻も夫もそれぞれやりたいこともあるでしょう。どちらかは、ゆっくり休みたい日もあるでしょう。お子さんが居るならば、休日をどう過ごしたいかのビジョンもそれぞれあるハズです」
では、どう改善したらいいのでしょうか?
「ポイントは、大きく2つです。ひとつは、夫婦それぞれが事前に休日やりたいことを伝え、互いの意見をうまく尊重したスケジュールを組むことです。つまり、ケンカを生む原因は、どちらかの心に“こんなハズじゃなかったのに”という不満があるから。それを、事前に回避するためにしっかりコミュニケーションをとって歩み寄ったり、譲り合ったりしてバランスをとることです」
●休日は、“一緒に過ごす時間の長さ”が重要なのではなく、“一緒に過ごす時間の質を高める”ことが大事
さらに、高草木さんがもっとも大事なポイントと語るのが、一緒に過ごす“時間”にこだわるのではなく、一緒に過ごす時間の“質”にこだわることだという。
「つまり、一緒に過ごす時間が短くても、その時間の質を高めればいいのです。一緒に過ごす時間が長ければいいということではありません。例えば、ある日の休日は、妻はなかなか行けないショッピングへ。夫は子どもと公園へ行ったとしても、家族一緒に過ごす夕食の時間を短くも質のいい時間にすれば充実した休日になるのですから」
どうしても、休日はずっと一緒に過ごしたいという場合は、“共同作業”がおススメだという。
「一緒に過ごすといっても、どこかに出かけたりすることばかりではありません。例えば、なかなかできない家の掃除や、料理を一緒にするなどは、共同作業の充実感や、達成感が得られるだけでなく、共通の会話も増えてとてもおススメです!」
せっかくの休日。既成概念にとらわれて台無しにしないように、夫婦の互いの思いを尊重し合い、楽しく充実した時間を過ごしてください!
(構成・文/横田裕美子)