都市伝説とは、ウソかホントかわからない、ちょっと怖い噂話のこと。家事の中にもまことしやかに囁かれている話だけれど、実は、「本当ではない」ものが含まれていることがあります。
そこで今回は暮らしスタイリストとして料理をはじめ家事全般の情報を日々発信されている河野真希さんに、昔から言い伝えられているものから最近の話題まで、家事の都市伝説について、ウソかホントか教えてもらいました。
ニンニクの芽には毒がある?
→答えは…ウソ!
ニンニクを買っておいておいたら、芽が出てきてしまったことがないでしょうか。「芽が出たニンニクは食べられない」「芽には毒がある」という噂を聞いたことがあるかもしれませんが、それはウソ。なぜそのような話が広まったのかは定かではありませんが、じゃがいもの芽には毒があることから、ニンニクも同じだと考えられたのが、この噂の始まりともいわれています。
ニンニクの芽には毒はなく、もちろん食べることができるので、一緒に調理してもOK。むしろ最近では芽の出たニンニクを「スプラウトにんにく」として売り出されていることもあります。発芽直後のニンニクは栄養素が高く、ニオイも抑えられると注目されています。あえて発芽させて食べるというのも、実はアリだったりします。
ただし、加熱調理をしたとき、芽の部分の方が焦げやすく、苦みの原因となるため、取り除いて使われることもあります。ニンニクの芽を取り除くには、縦半分に切ってから包丁の刃の角で引っ掛ける方法、また上下を切って爪楊枝を差し込んで押し出す方法もあります。
芽が出ないようにしたいなら、冷蔵庫で保存するのがおすすめです。キッチンペーパーで包んでからポリ袋に入れてチルド室に入れると長持ちします。また、一かけずつに分け、薄皮付きのままフリーザーバッグに入れて冷凍すると、皮も剥きやすく、手軽に長期間保存できます。
生煮えのじゃがいもを食べるとお腹を壊す?
→答えは…ウソ! だけど、注意が必要です。
一般的に芋類は生で食べることができないとされていますが、実は、じゃがいもは生で食べることが可能です。なので、生煮えだからお腹を壊すというのはウソ。シャキシャキとした食感が味わえるので、サラダや酢の物、ナムルなどに調理されることがあります。
ただし、生のじゃがいもには消化不良の原因となるデンプンが多く含まれているため、食べすぎると、腹痛や胃もたれ、吐き気などを起こすことも。じゃがいもを生食するときには何度か水を替えながらさらし、デンプンをある程度洗い流すといいでしょう。また、食べすぎないように注意するとともに、小さなお子さんや高齢者など消化吸収能力が低い人は避けた方が安心です。
また、じゃがいもには、天然毒素であるソラニンやチャコニンが含まれていることがよく知られています。これは芽や皮に多く含まれており、吐き気、下痢、おう吐、腹痛、頭痛、めまいといった食中毒症状を引き起こすことがあります。
芽はしっかりと取り除き、皮も剥いてから食べると安心です。なお、ソラニンやチャコニンは加熱してもほぼ分解しません。じゃがいもが生煮えであることと、ソラニンやチャコニンによる食中毒は無関係ですが、芽が出ていたり、皮が緑だったりするじゃがいもは新鮮ではないことも多いため、生食は避けた方がいいでしょう。
配信: サンキュ!