離婚弁護士として女性弁護士に相談するメリットと選び方

離婚弁護士として女性弁護士に相談するメリットと選び方

3、どちらがいい?実は、異性ではなく「同性の弁護士」に依頼する傾向が

離婚問題で弁護士を依頼する場合、やはり自分と同じ立場で話を理解してくれそうな同性の弁護士に依頼を行うケースが多く、女性の場合は女性弁護士を、男性の場合は男性弁護士を希望しやすい傾向があります。

最近では、大渕愛子さんのように女性弁護士がタレントとして活躍する例もあり、昔に比べればだいぶ女性弁護士の人数が増えてきました。

ただ、それでも弁護士全体のうち女性の占める割合は18.3%(平成28年度時点)とまだまだ少ないのが実情で、中には男性弁護士しか所属していない事務所もあるため、女性弁護士を希望すると自宅から少し離れた事務所に通わなくてはならなくなるなど、不便なケースが出てくる可能性もあります。

(引用:内閣府男女共同参画局)

先ほどは女性弁護士・男性弁護士それぞれに依頼するメリットトをお伝えしましたが、あえて異性の弁護士に依頼することで有利に話を進めることができるパターンもあるため、そちらのメリットについても押さえておきましょう。

(1)あえて異性の弁護士に依頼するメリット

離婚問題で配偶者と争う場合、「自分にとって異性=配偶者と同性」の弁護士を選んだほうが、配偶者の心情を把握しやすいため、相手が何を要求しているのか・どんな戦略を使ってくるのかといった相手の出方を想定しやすくなります。

法的な観点からのアドバイスはもちろん、自分では思いもつかない視点からの解決策を提案してもらえることもあり、選択肢が広がる分、より納得感のある結末を迎えることができるでしょう。

(2)DVなどにより異性に恐怖心がある方は同性の弁護士へ

意外と見逃せないメリットのある異性の弁護士への依頼ですが、そもそもの離婚の原因が配偶者からのDVにある場合など、異性に対する恐怖心が強い方は無理せず同性の弁護士を希望しましょう。

離婚の話をスムーズに進めていくためには、まず担当弁護士との信頼関係の構築が必要不可欠です。

みなさんの気持ちの上でもよりストレスのかからない状態で離婚問題に臨んだほうが、前向きに未来のための選択を行うことができます。

4、離婚に強い弁護士を見分けるポイント

離婚には「協議離婚」「調停離婚」「裁判離婚」という3つの方法があり、このうち最初の協議離婚では夫婦間の話し合いで離婚の合意を目指していくため、基本的には弁護士が必要ありません。

しかし、当事者だけでは話がまとまらず、調停離婚・裁判離婚という次のステップに進むことになったときには、弁護士を味方につけてなるべく有利な条件での離婚成立を目指すのがおすすめです。

ここからは、離婚に強く信頼できる弁護士の選び方をまとめてご紹介していきますので、依頼の際にはぜひ参考にしてください。

(1)離婚分野を集中して行っており、離婚調停などの実績が多い

実は弁護士にもそれぞれ得意分野というものがあり、離婚問題を専門に扱っている、もしくは過去の離婚調停・裁判で数多くの実績を積んでいる弁護士を選ぶことが、まず何より重要なポイントのひとつになります。

(2)リスクも教えてくれる

弁護士から「絶対に大丈夫です!勝てます!」と太鼓判を押されると、依頼した側としてはホッとひと安心できるものですが、どんなに勝算のある戦略でも100%上手くいくということはほぼあり得ないものです。

そこには必ず何かしらのリスクが潜んでおり、誠実で有能な弁護士ほどそういったリスクについてもあらかじめきちんと説明してくれますので、この点もしっかり観察しておきましょう。

(3)調停や裁判以外の解決方法など引き出しが豊富

依頼人の言葉面だけを捉えるのではなく、その奥にある真意=本当に望んでいることを叶えるための提案を行ってくれるのが、理想的な弁護士です。

調停・裁判で決着をつけることにこだわらず、「たとえばこういう解決策もありますよ」と柔軟に対応してくれる弁護士を選んで、みなさん自身がより納得できる形での問題解決を目指しましょう。

(4)専門家との横のつながりがある

「夫の不貞の証拠を掴みたい、でも法的に有効な証拠を自分で集めるのはなかなか難しい…」というようなときに、弁護士から提携している探偵事務所を紹介してもらうことができると、改めて「どこに頼めば良いのか」と悩んだりリサーチしたりする手間が省け、スムーズに手続きを進めることができます。

このような他の専門家との横のつながりがあるかどうかも、弁護士を選ぶ際にチェックしておきたいポイントのひとつです。

(5)弁護士自身も離婚の経験がある

これは必須条件というわけではありませんが、弁護士自身も過去に離婚の経験がある場合、やはり自然とみなさんの離婚問題に対しても気持ちが入り、親身になってもらえたり、実体験から得た知識をフル活用してもらえたりするというメリットがあります。

相談する際にも「離婚の先輩」ならではの話しやすさを感じられるケースが多く、早い段階で信頼関係を結ぶことができるでしょう。

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