大学生の頃に漫画を描き始めた乃田ユウキ(@nd___yk)さんは、X(旧Twitter)を中心に漫画を公開している。2024年1月にはくらげバンチにて「かわいそうな私たち」が掲載。かわいくて勉強もできる藤島さんはクラスでも人気者！けれど、外見だけで幸せ者だと勝手に判断されてしまい、本当の幸せについて考え始めていく青春物語だ。本作が誕生した理由や裏話などについて、乃田ユウキさんにインタビューした。
■「かわいそう」を認められない？SNS時代の息苦しさ
乃田ユウキさんが手がけた「かわいそうな私たち」は、外見や成績で幸せ度を判断される女子高生たちの苦悩を描いた作品だ。創作のきっかけは、現代の息苦しさ対する彼女自身の気づきから来ているという。SNSが普及し、人々は他人の生活と比較しがちで、自分の幸せ度の偏差値がわかりやすくなったと思うと語る。乃田ユウキさんは「そんな時代の中、真面目な人ほど自分を“かわいそう”と認めて慰めることが難しいのではないか」と感じ、主人公・藤島を通じてその葛藤を表現した。
作中で、人気者の藤島と写真部の松崎という性格も見た目も異なるキャラクターが登場するが、彼女たちのモデルは乃田ユウキさんの友人だという。悩みを抱えつつも「他人に比べれば大したことはない」と笑顔を作る友人や、周囲の目を気にしながらも「これが私がしたいことだから」と自分の信じる道を進む友人から着想を得て、2人のキャラクターを作り上げた。
藤島が周囲の期待に応えてミスコンに出場するエピソードには、彼女の内面の葛藤が詰まっている。藤島に「出場したい」という意思はなく、周囲の期待や評価に無意識に応えようとしてしまう性格を反映させたと語る。乃田ユウキさんは、「生きづらさの中で一生懸命に生きる人たちを描きたい」と語り、今後も等身大の人々の心に寄り添う作品を創り続けたいと意欲を見せる。
取材協力：乃田ユウキ(@nd___yk)
配信： Walkerplus
関連記事：
