血糖値スパイクの原因
血糖値スパイクを起こす主な原因は、インスリン(※)を分泌する力の低下です。
(※)すい臓から出る血糖値を調整するホルモン
そもそも私たちが普段食べる食事には糖質が含まれており、消化酵素でブドウ糖などの単糖に分解され、消化管から血液中に吸収されると血糖値が上昇します。そして、すい臓からインスリンが分泌されると細胞にブドウ糖が取り込まれ、血糖値は徐々に低下するのです。
ところがインスリンの分泌能力が低下すると、分泌量の減少や分泌のタイミングの遅れが生じます。すると食後すぐ細胞にブドウ糖を取り込めないため、血糖値は急上昇します(食後高血糖)。その後、急上昇した血糖値を下げようと多くのインスリンが分泌されて、血糖値は急激に低下するのです。
つまり、インスリンの分泌が正常な方は食後緩やかに血糖値が上下するのに対し、インスリンを分泌する能力が低下している方の血糖値は食後急激に上昇し、その後に急降下します。
【予防】血糖値スパイクを抑えるには
血糖値スパイクを予防するには、食事の摂り方や運動が重要です。
●食事は順番が大切
食事の順番は、野菜→肉や魚→ご飯やパンの順がよいです。
まず、食物繊維の多く含まれる野菜を食べると、糖質(ブドウ糖)の吸収が緩やかになり血糖値の急上昇を防いでくれます。次に、肉や魚を食べるとインクレチンというホルモンの分泌が促され、食後の血糖上昇が抑制されます。
なお、糖質メインの食事を摂ると血糖値が急激に上がりやすいので、食べすぎには注意をしましょう。
・朝食を食べよう
実は、1日3食規則正しく食事を摂れば血糖値スパイクが発生していない人であっても、朝食を抜くと昼食後に血糖値スパイクを起こすことがあるといわれています。
また朝食に限らず食事を抜くと、次の食事を摂った際に一気に血糖値が上がりやすいです。規則正しく3食食べることが、血糖値スパイクを防ぐために大切です。
●適度な運動を取り入れる
食後にちょっとした運動をすると、血糖値の急上昇を抑えられます。
食後に散歩をしたり、家事をしたり、食後に適度な運動を取り入れて習慣化できるとよいですね。
配信: サンキュ!