犯人は“妊婦フェチ”か?張り巡らされた伏線に気づける!?登場人物の心情の動きにも着目を【作者に取材】

犯人は“妊婦フェチ”か?張り巡らされた伏線に気づける!?登場人物の心情の動きにも着目を【作者に取材】

SNSで連載中のミステリー漫画「仮門」の第8話は、死体を処理する不穏なシーンから始まる。この第8話は本日2024年11月21日に、pixivに公開されたばかりの最新作。おもな登場人物もついに出そろった。本作ではストーリーの序盤からさまざまな伏線が張り巡らされているので、一度すべての登場人物の動きに着目して最初から読み返してみるのもいいだろう。

おもな登場人物は出そろった!当時4歳だった七海の失踪事件の犯人は誰? / 鳩ヶ森(@hatogamori)

本作の主人公は、10年前に失踪した4歳の娘の行方を追う母親だ。この10年間、何の進展もなく、事故なのか事件なのかもわからぬまま歳月だけが過ぎていったが、10年後の現在、止まっていた時間が動き出す!

当時4歳だった少女はいったいどこに行ったのか? / 鳩ヶ森(@hatogamori)

事件の真相はいかに!?作中ではさまざまなキーアイテムや、登場人物たちの心情が細やかに描かれている。作者いわく「これまで序盤でちょこちょこと撒いていた伏線を、少しずつ回収していきながら解決編へとつなげていきます」とのこと。作者は漫画家の鳩ヶ森(@hatogamori)さんで、2023年2月に「第2回 朝日ホラーコミック大賞」のマンガ部門で大賞を受賞した経歴を持つ。鳩ヶ森さんに本作についてさらに話を伺ってみた。

“あいつ”とは一体誰? / 鳩ヶ森(@hatogamori)

――第8話では容疑者のひとりである「山田」の過去の事件が明らかとなり、共通項が「妊婦」と判明した瞬間、読んでいてゾッとしました。

山田は、ストーキングや妊婦への執着など不気味な言動をするうえに権力者の息子という、「わかりやすく気持ち悪いキャラクター」です。「うわぁ…こいつが七海を攫った犯人だったら…嫌だなぁ」と読者から嫌われる典型的なキャラだと思います。

とはいえ、この人が動かないとストーリーも動かないので、描いている身としては「頑張って話を引っ掻き回して~!」と内心応援しています。

――最新話では各登場人物の表情・心情を丁寧に描いているところも見どころですね!

麻衣と杏美、猪口の過去の話は、3人の大人が「罪」で結託している様子を描きました。善行ではなく罪から生まれる「情」のようなものを描きたかったのです…。

麻衣と猪口は元カレ元カノという微妙な関係なので、夫と不仲な麻衣がどういう選択を今後するのかも期待して読んでいただきたいです。

“過去なんか”という言葉が主人公の心に刺さる / 鳩ヶ森(@hatogamori)

鳩ヶ森さんは「本作は“愛情”という裏テーマを持つ作品なので、今後その辺りの展開も見ていただけるとうれしいです」と語る。謎解きもさることながら、登場人物たちの心情にも着目して読み進めよう。

また、鳩ヶ森さんが描くホラー作品「呪いは効くのでしょうか」や「春の夜の友人」なども読み応え抜群!一度は読んでみてほしい作品なので、この機会にぜひ一読を!

取材協力:鳩ヶ森(@hatogamori)

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