
こんにちは!助産師のREIKOです。「出産のときに助産師が馬乗りになって、おなかを押された」なんていう、お産の体験談を目にしたことがあるかもしれません。なんて壮絶! 自分もそうなったらどうしよう……と思った方もいらっしゃるのではないでしょうか。
お産に欠かせない3つの要素
お産がスムーズに進むか否かは、娩出力(べんしゅつりょく)・産道・娩出物(べんしゅつぶつ)の3つの要素が関係しています。
娩出力
娩出力というのは、赤ちゃんを押し出す力です。これは、陣痛と腹圧。陣痛が弱ければ子宮口も開きませんし、ママのいきみが弱かったら赤ちゃんを押し出すこともできません。
産道
産道はおなかの中の赤ちゃんが通ってくる道。骨産道(こつさんどう)と軟産道(なんさんどう)に分けられます。骨産道は骨盤、軟産道は子宮の下の部分から膣、外陰部をいいます。骨盤が狭かったり、子宮口がやわらかくなかったりすると、おなかの中の赤ちゃんは出てこられません。
娩出物
娩出物には、おなかの中の赤ちゃん、胎盤、臍の緒、羊水、赤ちゃんを包んでいる膜(卵膜)が含まれます。赤ちゃんの頭がママの骨盤よりも大きかったら帝王切開の適応となってしまいますし、おなかの中の赤ちゃんの向きや産道を降りてくるときの姿勢などはお産に大きな影響を及ぼすことがあります。
娩出力が弱いと……
子宮口が全開大したらいきみ始めますが、助産師は陣痛のピークに合わせていきむようにママをリードしていきます。しかし、ママが初めてのお産だったり、疲労困憊でなかなかうまくいきめないこともあります。
そのような状況の際、陣痛の強さ、ママの疲労度、おなかの中の赤ちゃんの状態などを見極めて、その後の方針を検討していく必要があります。その結果、陣痛促進剤を使ったり、吸引分娩や鉗子分娩に切り替えたりすることもあります。
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