置引き・仮睡者ねらいをみかけたらどう対応すべき?

第1088回 今日のこれ注目!ママテナピックアップ
先日東京は新宿の街角で、私、置引き犯を目撃しました…。あまりの素早い行動に、声をあげることもできず。置引き犯は、3人組。複数名による犯行でした。誰かに知らせねばと、私しばらくその置き引き犯を追ったところ、三人組のうちの一人が今度は私の後ろを尾行し、むしろ追われる羽目に!

怖くなって、タクシーに乗り込み、難を逃れたのです。

●置引きと仮睡者ねらいだけで窃盗の4分の1

警視庁丸の内管轄のウェブサイトによると、刑法犯認知件数は増加傾向にあり、平成27年では被害1225件のうち、窃盗事件は965件と約8割にのぼるそう。なかでも、置引きは12%、仮睡者(酔っぱらって寝ている人の世話をするふりをして金品を盗む)ねらいは15%もあり、窃盗=万引きやスリとは限らないみたい。私が目撃した新宿区を調べてみると、平成14年に戦後最悪の認知件数となり、その後啓蒙や対策の効果もあってか、だんだんと右肩下がりに減ってはいるみたい。

仮睡者ねらい

●特に繁華街が近い街では仮睡者ねらいがたくさん

特に、飲食店や繁華街が近い街では、仮睡者ねらいによる被害は横行しているそう。歩道やバス停で寝入ってしまった人がたくさんいるこれら地域。特にこれから温かくなると、外でうっかり寝てしまう人も増えてきそう…。もし、仮睡者ねらいを目撃したら、どうしたらよいのでしょうか? というのも、盗むって現行犯の印象が…。

調べてみると、犯行の現場を目撃したらではなく、不審な人を見かけたらその段階で110番に電話するのが正しいとのこと。119番に電話をかけたことはあるけれど、確かに110番に電話をかけたことってないかも…。

その他、いつもと違う時間帯に見慣れない車輌が止まっている場合なども要注意。置引きや仮睡者ねらい以外にも、閉店中の店舗に侵入する「出店荒し」や、会社等の事務所に侵入して金品を盗む「事務所荒し」、自動車の積み荷や車内の金品を盗む「車上ねらい」などの場合もあるという。多くの犯人は、路上で自動車を停め、人の動きを観察しているのだそう。車の場合は、ちょっとした時間でも無施錠は危険です。

これらを防ぐには、発生させない環境をつくるということが大切。私のように、むやみに追いかけるのは危険! 怪しい人や不審者を見かけたら、すぐに110番へ電話するだけでなく、声を掛け合う運動を行うなど、地域が一体となった取り組みが必要そうです。

110番へ電話するのはなんだか面倒くさいと思ってしまうかもしれませんが、そうしてしまうと、街の防犯力を下げ、窃盗を助長してしまう結果に。自分の住む街が好きだったら、その街をよりよくするため、できる行動をしましょう。
(文・防犯坂ゆみ/考務店)