「朝起こされるとき、母に性器を触られる」“異常すぎるDV母親”から逃れた、31歳女性の胸中

「朝起こされるとき、母に性器を触られる」“異常すぎるDV母親”から逃れた、31歳女性の胸中

 こんにちは。これまで1000人以上の男女の相談に乗ってきた、恋愛・婚活コンサルタントの菊乃です。近年、婚活に踏み出すこと自体が“ぜいたく品”になりつつあると感じることがあります。

 少し古い調査になるのですが、旭化成ホームズの研究機関である共働き家族研究所・二世帯住宅研究所の「共働き家族とサポートする親・そのくらしと意識調査」(2016年)によると、子どもがいるフルタイム共働き夫婦の64.5%が、親から子育てや家事の何かしらのサポートを受けていると回答しています。


 ですが親と良い関係を築けていない場合、結婚・出産後の生活はどうなるのでしょう。

 今回、親からのDVに苦しんだ経験を持ち、「結婚したくないわけではないけれど、絶対に子どもは産みたくない」と語る女性・茜さん(仮名・31歳/関東在住)を取材しました。

警察や役所への相談・手続きを経て、実の親から逃れた


 茜さんは昨年からひとり暮らしをスタートしています。実家を出るときには、警察に親からのドメスティック・バイオレンス(DV)について相談し、市役所への「住民基本台帳事務における支援措置申出書」の提出も行いました。

 支援措置とはDVや虐待等の被害者を保護するための制度で、申出にあたっては警察や相談機関への相談を経ての厳格な審査があります。手続きを行うことで、加害者による住民基本台帳の閲覧・住民票の写し等の交付・戸籍の附票の写しの交付を市区町村側で制限できます。茜さんの場合は、実家の家族にこれらを調べられ現住所を特定されてしまうことがなくなります。


 こうしてやっと、実の親から離れることができたのです。茜さんにはお姉さんが1人いますが、同じ手続きを踏んで実家から離れています。

「姉と仲が悪いわけではないのですが、姉も私経由で勤務先などが親に知られることを危惧しているので、姉の仕事や勤務先は私も知らないんです」

勉強ができないと、家中を引きずり回された

 茜さんの父親は医療事務、母親はたまにパートで働く専業主婦です。前述のお姉さんとは年が離れているため、子どもの頃に一緒に遊ぶことはなく、父親は仕事ばかりで育児に関わることが少なかったそうです。

 茜さんは常に母親から監視され、勉強を強要されていました。お話を聞くと、ただの教育熱心な親とは明らかに異なるエピソードがたくさんありました。

 小学校時代に茜さんが、紙に数式を書いて解こうとしたり、指を使って数を数えると「こんな簡単なことも暗算でできないのか!」「集中力が足りない! なぜこんなことも分からないの!」といった言葉で叱責され続けました。あるときは「こんなことも分からないのは病気だから病院に行く」と、腕を引っ張って家中を引きずり回されます。

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