運動会前に意識したい「3対1対2の弁当箱法」とは

第1回 運動会のお弁当は何をつくる?
スポーツの秋。今は春に運動会を行う地域や学校もけっこうあるものの、秋の運動会も少なくない。夏休み明けのいま、運動会に向けて毎日頑張っているという子もたくさんいるのでは?

そんな子どもの頑張りを親がサポートできることといえば、食事。本番で最高のパフォーマンスができるよう、食事の面で応援してあげたいけど…。

運動会前日に食べさせて良いモノや、逆に控えたほうが良いモノってある? 「食の学び舎くるみ」を運営する「日本体育協会公認スポーツ栄養士」の中野ヤスコさんに聞いた。

●バランスのとれた食事をラクに考えるコツ

「まず大前提として、スポーツをする子どもも大人も変わらず言えることは、『特別な日の前日・当日だから』ということよりも、普段の食事を整えること。何を食べたら勝てるとか、そういった魔法の食べ物はありません。基本は普段が大切で、それをあまり変えないほうが良いのです」(中野さん 以下同)

土台となるのは、あくまで普段からのバランスのとれた食事。しかし、バランスをとるって、具体的にはどうしたら?

「バランスをとるうえでオススメしているのが『3対1対2の弁当箱法』です。これは、お弁当箱を6分割するイメージで、そのうちの3が主食(ごはんやパン、麺類)。1が主菜(卵、肉、魚などのタンパク質)。2が副菜(野菜中心)というものです。普段の食事で、いつもこのバランスを基準にするとわかりやすいですよ」

運動会のお弁当

●運動会前日の食事はどうする?

日頃の食事バランスを整えたうえで、応援の気持ちを込めて考えたいのが、運動会前日のメニュー。

この時期は練習が増えることに加え、秋の運動会の場合は特に夏の疲れを引きずっていること、さらに運動会を目前にした緊張感もあるため、胃腸の働きが落ちているものだそう。

「心身ともに疲れている状態だけに、前日に取り入れたいのは、消化の良いもの。繊維質の多い芋やゴボウなどは消化が悪く、また、揚げ物などの油っぽいもの、刺身などの生モノも疲れた胃腸には負担になりますので、避けましょう」

また、前日は、エネルギーに変わりやすい糖質の多いもの、ごはんやパン、麺類などを多めにとることが良いそう。

「子どもに頑張ってほしいという思いから、前日に寿司やうなぎ、ステーキなど、特別なごちそうを食べさせてあげたいと思う人もいますよね。でも、特別なごちそうは胃腸の負担になりますから、運動会の前日よりも、終わってからのご褒美にしましょう」

また、運動会前日で大切なのは、早く寝ること。とはいえ、緊張や興奮で寝付けない子も意外といるのでは?

「緊張で寝付けない場合は、ホットミルクなど、温かいものを飲ませてあげると良いでしょう。また、横になっているだけでも体にとって十分意味があるので、早めに布団に入りましょう」

発奮させたり、盛り上げたりしてあげたい気持ちはあるけど、できるだけ普段通りを心がけ、緊張感をやわらげてあげることが食事においても大切なのかも。
(取材・文:田幸和歌子 編集:ノオト)

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お話をお聞きした人

中野ヤスコ
中野ヤスコ
「食の学び舎くるみ」食のマーケティングコンサルタント代表/「くるみキッチン」運営
管理栄養士、日本体育協会公認スポーツ栄養士としてスポーツ選手への食事指導をするほか、幼児~大人までの食育講座や料理教室、学校給食やカフェのメニュー考案など行う。
管理栄養士、日本体育協会公認スポーツ栄養士としてスポーツ選手への食事指導をするほか、幼児~大人までの食育講座や料理教室、学校給食やカフェのメニュー考案など行う。

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