腸はとても長い臓器なのはご存じの方も多いと思いますが、実際にどのくらいの長さか知っていますか?また腸にはあまり知られていない重要な役割が存在しています。
この記事では、腸の長さや役割、大腸の長さによって引き起こされるデメリットを解説していますので、ぜひ最後までご覧ください。
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監修医師:
本多 洋介(Myクリニック本多内科医院)
群馬大学医学部卒業。その後、伊勢崎市民病院、群馬県立心臓血管センター、済生会横浜市東部病院で循環器内科医として経験を積む。現在は「Myクリニック本多内科医院」院長。日本内科学会総合内科専門医、日本循環器学会専門医、日本心血管インターベンション治療学会専門医。
腸の長さは超長い?内壁の総面積はテニスコート○面分!
私たちのお腹の中にある腸は大きく分けて2つあり、それぞれ「小腸」「大腸」と呼ばれています。腸の長さには個人差がありますが、日本人の大腸の長さは約1.5m、小腸の長さは大腸の長さの4倍にあたる約6~7mといわれています。
また大腸の内壁を広げると表面積はテニスコート半面分、そして小腸はなんと大腸の2倍の広さであるテニスコート一面分もあるのです。
腸は身体の中でどんな役割を担っているの?
よく知られている腸の役割は消化吸収ですが、腸にはそれ以外にも重要な役割を担っています。
腸は人体最大の免疫臓器!
腸の重要な役割のひとつに免疫機能があります。免疫とは体外からの異物(細菌・ウイルス・毒素など)を見つけ出し、それを身体の外に排除する働きです。
腸内には全身の免疫細胞の約7割が存在しており、私たちの身体を守ってくれています。まさに腸は人体最大の免疫臓器です。
実は腸でもホルモンが作られています
もうひとつの重要な役割はホルモン分泌です。腸では消化吸収などの作用をもつ消化管ホルモンのほかに幸せホルモンとも呼ばれているセロトニンが作られており、体内のセロトニンの95%が腸で作られています。
腸で作られるセロトニンは便を肛門まで運ぶ蠕動運動に関与しており、その分泌量によって便秘や下痢が引き起こされることがあります。女性のセロトニン分泌量は男性の約半分といわれているため、女性のほうが便秘になりやすく、逆に男性のほうが下痢になりやすいです。
配信: Medical DOC