「ランドセルの最新トレンド事情」100年前は意外にも…新旧比べてわかった驚きの進化ポイント、人気カラー、一生ものリメイク商品まで!

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誰もが一度は背負ったことのある、日本の小学生のシンボルともいえるアイテム「ランドセル」。教科書や文具、現在はタブレットなど様々な学習に必要な道具を、子供の小さな身体でも安全に快適に持ち運べるよう様々な工夫が凝らされています。

そんなランドセルですが、時代とともに変化する子供の学習環境にあわせて様々な進化を遂げているのだそう。今回は創業75周年を迎えた老舗の国産ランドセルの鞄メーカー「池田屋」にて、約100年前に製造されたランドセルと今のランドセルを比較してわかった驚きの進化ポイントや、最新ランドセルのトレンドをご紹介します!

約100年前につくられたランドセルは意外にもスタイリッシュでコンパクト

今回は老舗の鞄メーカー「池田屋」にて、約100年前に製造されたというランドセルを見せていただきました。

池田屋専務・池田 篤紀さん


池田さん「こちらは2010年に飛騨高山にある造り酒屋の蔵で発見されたランドセルです。当時は教科書や学用品を風呂敷に包んで通学するのが一般的でしたので、ランドセルはごく一部にしか普及していない特別なものでした。高さは25.5cm、横幅は20.5cm、マチは10cm。重さは580gと、現在のランドセルと比べるとかなりコンパクトな作りになっています。ただサイズは違うにせよ、基本の形は現在のものとほぼ一緒ですね。」

並べてみると、現在のランドセルの約半分ほどの大きさ。


池田さん「教育事情が変わっていくにつれて、収納する教科書や文具のサイズも変わっていって、それに合わせてランドセルの大きさも少しずつ変わってきたという感じですね。今はタブレットなど大きめの電子書籍を持ち歩く小学生も多いですし、水筒をランドセルの中に入れて通学する子もいるので、かなり大容量なタイプが多いですね。」


2段式の収納や錠前部分など、基本の形は100年前のランドセルの面影が残っています。


100年前の当時、基本的には黒の牛革のタイプのランドセルのみの展開だったようです。かなり昔のランドセルながらもその形は意外にもスタイリッシュ。一周回って新しさを感じてしまいました!今後ICT教育が普及してタブレットだけの持ち運びになったらこの位コンパクトにまた戻るのかもしれませんね。

ランドセルの最新トレンドは「多様性」「軽量化」

毎年数多く販売されるランドセル、筆者が小学生の頃は形もそれほど多くはなく、“男子は黒色・女子は赤色”が基本でしたが、最近は時代のニーズに合わせて形も色も多様化が進んでいるのだそう。最新の人気カラーなどを聞いてみました。


池田さん「女子はやっぱりラベンダーやペールブルーといった“淡い&くすみ系”のカラーがダントツで人気ですね。女子は均等に好みの分布が分かれているので、紫系・ブルー系・ピンク、ベージュ系とまんべんなく売れていく感じです。一方で、男子は圧倒的に黒が人気。紺も人気ですが、池田屋では約半数が黒色の購入です。ただ、黒だけというよりも、ブルーやゴールドのステッチが入っていたり指し色を入れているお子さんが多いですね。」

なるほど……定番の赤色を選ぶ女子はあまりいないのでしょうか。

池田さん「全くいないわけではないですが、少数派になっている印象ですね。池田屋では、100色のカラーバリエーションを取り揃えていますが、ここ3年くらいで赤のラインナップがかなり減ってきましたね。」


確かに、ずらりと並んだランドセルを見ても圧倒的にパステル系のランドセルが多いですね。

池田さん「そうなんです、逆に赤が少ないので目立って可愛いかもしれませんね(笑)。色でいえば、ここ数年で男の子は○色、女の子は○色!というのもかなり少なくなってきた印象です。親御さんもお子さんの意見を尊重してあげているので、お子さんが自分の好きな色を我慢せずに選べる時代になってきたんだなと感じています。クール系が好きな女の子が黒を選んだりと我々も見ていて楽しいですよ。」

ランドセルも多様性の時代になってきているんですね。みんなおしゃれでうらやましい!

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