紅茶には“軟水”が向いている
紅茶には、意外にも軟水が向いているそう。日本の水道水の多くは軟水なので、水道水でもおいしい紅茶を淹れられるということのようです。ただし、空気をたくさん含んだ汲みたての水がいいそうなので、紅茶を淹れる際は、都度水を汲むようにすると◎。ミネラルウォーターだと、場合によっては紅茶の色や味に変化が出ることもあるのだとか。
ちなみに、おいしい紅茶を淹れるには、温度も大切。ぬるすぎたり、熱すぎたりすると紅茶の香りが薄らいでしまうことも…。そのため、沸騰直後の100℃前後のお湯がベストだそうです。
“鉄”を含むティーポットはNG!
紅茶には、“苦味”“渋み”のもととなる「タンニン」という成分が含まれています。この成分が鉄分と化合してしまうと、紅茶の色が黒っぽくなったり、香りが損なわれてしまうそう。そのため、鉄を含むティーポットは避けたほうが、おいしい紅茶になるのだとか。
たしかに、紅茶用のアイテムって鉄製のものは少ないように感じますよね。その点さえ気を付ければ、陶磁器や銀製のティーポット、あるいは緑茶用に使われている急須でもOKです。
おいしい紅茶を淹れるための“4ステップ”
では、最後に肝心の淹れ方を紹介しますね。手順は、以下の通り。
(1)汲みたての水道水を5円玉サイズの泡が立つくらいまで沸騰させる
※水道水特有のカルキ臭が気になる時は、さらに3分ほど沸騰させる
(2)ティーポットにティースプーン1杯分の茶葉を入れる
(3)ティーポットにお湯を注ぎ、フタをして3分ほど蒸らす
(4)茶こしでこしながらカップに注ぐ
ティーポットとティーカップは、あらかじめ温めておくと◎。また、茶葉の量は1人分が約3gなので、手順ではティースプーン1杯となっていますが、2人なら2杯、3人なら3杯となります。
紅茶の最後の1滴は“ベストドロップ”ともいわれ、うまみが凝縮されているそうなので、ティーカップに注ぐ時には、最後まで注ぎ切りましょう。
普段、何気なく飲んでいる紅茶も、淹れ方ひとつでおいしさ&ご褒美感アップ! 「なんだか疲れたな…」と感じたら、ちょっと立ち止まって、おいしい紅茶でホッと一息ついてみてくださいね。
(文・三軒茶屋すみ子/考務店)