2024年12月に第1子の男の子を出産した、元バレーボール選手の栗原 恵さん。母乳育児を推奨する産院で出産したこともあり、母乳が出るまでは苦労があったそう。さらに、赤ちゃんが0カ月でRSウイルスに感染して入院を経験。生後3カ月までの育児を振り返って、詳しく教えてもらいました。全2回のインタビューの後編です。
入院中はゆっくりできる…と聞いていたけれど、ゆっくりどころではありませんでした
――お産入院中は、すぐに赤ちゃんと同室でしたか?赤ちゃんのお世話はどうでしたか?
栗原さん(以下敬称略) はい、すぐに母子同室でした。母乳育児を推奨する産院だったのですが、私はすぐには母乳が出なくて飲ませてあげられなかったので、3日目くらいまではずっと泣かれてしまって。ひたすら抱っこをしてあやしていました。夜もなかなか寝てくれず、ギャン泣きをされると、かわいそうで…。「ごめんね、母乳が出ないからだね…」と申し訳なくなってしまい…。この入院室で過ごした母乳が出るまでの3日間は、結構つらかったです。
母乳が出るまでは、赤ちゃんが栄養が取れないのでは…と心配になりましたが、助産師さんから「赤ちゃんは生まれるときにお母さんの胎盤から栄養をもらって出てくるから、3日くらいは心配しなくて大丈夫ですよ」と言われて。それで少し安心して、「泣いているのはあやせばいいのか」と、抱っこを頑張りました。
助産師さんも頻繁に様子を見に来てくれて、「預かりましょうか?」とは言ってくれたのですが、退院して自宅に戻ったら自分でやらないといけないから、そのために慣れておかないと…という気持ちもあったので、入浴のとき以外はずっと自分でお世話をしました。
先輩ママからは、「入院中がいちばんゆっくりできるから、ゆっくりしてね」なんて言われていたんですが、私が出産をした産院は入院中の授乳指導もみっちりあって、なかなかゆっくりはできませんでした。赤ちゃんは昼夜逆転で、夜泣くことが多いので、日中、赤ちゃんが寝てくれる時間に少し寝ようかな…と思うと、あっという間に自分の血液検査や母乳マッサージの時間になってしまって。なかなかペースがつかめず、授乳指導や検査中に眠くてウトウトしそうになっていました。「みんなが言っていた『ゆっくりできる』はこれ?少し違うような…」と思いながら過ごしていましたね(笑)。
――栗原さんが、「母乳育児がしたい!」という気持ちで、その産院を選んだんですか?
栗原 入院中も家族で過ごせるような産婦人科専門クリニックで産みたい気持ちはあったのですが、私は脳血栓になったことがあるという点で「ハイリスク妊婦」だったので、脳外科の先生と産婦人科の先生で連携を取っていただく必要があって。通っていたクリニックからの紹介で、途中から母乳育児推奨の総合病院にお世話になっていたんです。産後の母乳育児では少し苦労しましたが、妊娠中も産後も助産師さんのサポートが本当に素晴らしくて、感謝しかありません。
息子は哺乳びんが好きで、搾乳した母乳を哺乳びんで飲ませることも。大変だけれど、パパやじいじも授乳できてうれしそう
――その後、授乳のペースはつかめるようになりましたか?
栗原 退院してからは、母乳がだいぶ出るようになってきましたが、赤ちゃんの吸う力が弱くて、上手に吸えないので、しばらくは母乳外来に通っていました。
息子は哺乳びんのほうがラクに飲めるようで、哺乳びんのほうを求めるんです。でも、せっかく母乳が出ているので、搾乳した母乳を哺乳びんであげたり、夜間の授乳は母乳を吸わせてみたりと、工夫しながらミルクと混合にしています。授乳問題は、いまだに試行錯誤中ですね。
ただ、哺乳びんで飲めるから、仕事で離れるときなどはすごく助かっています。夫も授乳ができるし、実家に帰省したタイミングで仕事があるときなんかは両親に預けることもできるので。
私の母は私と兄を母乳だけで育てたので、父はこれまで授乳経験がまったくなかったんですね。そんな父は、初めて孫に授乳してからは、すっかり授乳にハマっているよう。私が授乳していても、「代わろうか?」と言ってきます。
配信: たまひよONLINE